2014年5月21日水曜日

デジタル社会の犠牲にならないように

 パソコンの遠隔操作ウイルス事件の片山氏が、犯人であることを認めた。弁護士も予想外のことだったのだろう。犯行を否認するということは、弁護をする上での「戦術」でもあるのだろうが、本人が持った真実の経緯を、強制や余念抜きに表していることが尊重されて扱われるのは、人権を重んじるうえで大事なことだ。時によっては「引っかけられる」ことのある事実がある以上はそこから出発することははずせない。

 片山氏・被告が、自殺をしようとしたが死にきれずに…と弁護士に連絡した。保釈を取り消されて召喚されたことで、事件の大筋が決着したようだ。全部を認めたということで、そこが事実として扱われることになるが、本人が抱える闇の部分は相当深いものではないかと思う。闇に陥ってしまった様々な経験も影響を与えたことだろう。

 生活に深く食い込んでいるパソコン、スマートフォンなどが、犯罪に一役買っていることが多くなった。それに「依存する症状」も社会問題化している。しかし病理はそれだけではなくて、人が置かれている社会がもつ軋轢が動機になっていることにあるのではないか。日常の暮らしでも意に染まないこと、解決できないことは非常に多くなっているし、希薄な人間関係が出来上がっている。それゆえ「キレる」ことに連動する。一昔前の「我慢しなさい」では、現在は説得力を欠く。ならば…そこから先がおおきな問題なのだろう。

 ところでこのブログは201129日から始めて3年を過ぎた。このところちょっと疲労気味で、書く時間が少し重荷になってきた。そんなことで、書く内容にも反映しているような気がしている。家にいることが多いと頭の中でこね回すようなことばかりで、面白くないだろうと思っている。写真を中心にするとか釣りにするとか、絞っていくこともいいのかもしれないなどと思いながら、ブログの手法に対しての飽きもあるのかと休養することにした。

 これまでの掲載したブログを読み直してみようかとも思っている。先はどうなるかわからないが、止めることで手に入れられる2時間ほどの時間を他に振り向けてみたい。それが次の糧になるかもしれない。パソコン前に座る時間を減らして「依存症」に陥らないようにと(笑)。

 余計な感想を付け加えると、反応のないことについて書き続けるのはなかなかしんどいことだ。それでも続けるだけのエネルギーが湧くうちはいいが、底の浅い頭脳では限界を感じるところだ。ブログを書くための作業はとても勉強になった。多分脳の活性化にも役立っただろうと思う。
拙文にお付き合いくださった方々には感謝のみ申し上げたい。

 最後に現在の局面を切り取った「面白いもの」を。











2014年5月20日火曜日

疑わしきことは解明してのち事実になる

 パソコンの遠隔操作ウイルス事件の片山氏が、「連絡が取れなくなってしまった」ことで、真犯人であることの疑いが濃くなったと見るべきなのだろうか。
 携帯メールからの転送設定で、時間をずらして真犯人のメールを装ったと、警察が発表している。片山氏が使った携帯電話を埋めたところから、掘り出したらその記録も残っていたし、DNA鑑定して本人と確認できたという。随分とはっきりした状況が浮かび上がった。まるでテレビドラマを見ているような錯覚を受ける。推理小説のように「保釈中の被告人」をつけまわして、泳がせて証拠を固めるということをやっているわけだ。

 できすぎているような出来事だと思うのは、冤罪事件の場合は「新証拠」の活躍がでてくる。だから違うというふうに短絡的には言えないことも確かではあるが。少なくとも、8回の公判が持たれて裁判をしているのに、犯人と特定する証拠に欠けていたとみると、今回の事態は起死回生の証拠となる。これだけの「明確な証拠」をつかんだ上に、これまで何回もやったであろう家宅捜索をまたやった。シロウト考えだが、そんなに持ってきたいものがあるのかという疑問も感じる。

 16日に見た「金スマ 実録 チカン冤罪事件」の冤罪事件も、3年かかって疑いを晴らすという記録だった。「仕立て上げ、でっち上げ」という図式がまかり通ってはいけない。国民救援会が支援していたということも組み込んでいたが、事件に対するメディアの姿勢が大きい。メディアを使っての警察の戦略も当然考慮されていることを考えてもらいたい。


 今回の事件が、冤罪であるのかどうかの断定はできないことではあっても、戦争をやれる国にという流れが造られていることを考えると、疑わしきは犯人というやり方には注視しなくてはいけないことだ。特定秘密保護法発動による「治安維持」で、犯人に仕立てられることが日常茶飯事になっては、いつか来た道に戻ってしまう。






2014年5月19日月曜日

「恥をかいても発信力を高めましょう」と呼び掛ける山形県知事

 故郷の山形県は、他県の所得水準との比較でも“貧しい”部類だ。特産物もサクランボ、ラフランス、米沢牛、蕎麦、各種の漬物などがある。コメももちろん「つや姫」も販売先着を立てて懸命に売り込みを図っている。山形県だけではないだろうが、2007年を最高に県民の平均所得はマイナス成長だ。県知事は、職員訓示で「恥をかいても発信力を高めましょう」と呼び掛けて、物議を呼びながら、自らも県内産業の宣伝の先頭に立っているとか。

 その努力に水をかけることはないにしても、何かが違うのではと思う。県別のランキングで表すのは一面的ではあるが、東京などの都市部と比べると圧倒的な格差がある。都市部偏重のあり方による所得水準の差を当然視するなら、その富の差は所得の再配分が必然であり拡大してしかるべきところだ。地方交付税を減らすという不当な扱いをすることはおかしい。


東京の平均所得は2006年で4,820(千円)
山形県
2006年度 県内総生産 41356億円  県民所得2,472(千円)

2012年度 県内総生産 42042億円   県民所得2,439(千円)









2014年5月18日日曜日

パソコンの遠隔操作ウイルス事件で真犯人を名乗るメールがあった

 パソコン遠隔操作ウイルス事件の真犯人を名乗るメールが関係者に送られたことで、新しい展開があるのかとの「期待」がでてきた。35日に高裁の拘留停止決定で一年余り拘束されていた片山氏が保釈された。8回の公判を終わった段階での「真犯人」からのメールについて、落合弁護士は真犯人である可能性はあるが、慎重な分析が必要とコメントしている。片山氏本人が真犯人を装っているとする検察側の物言いも、それに備えての対応を取っていたと言う。

片山氏のコメント
BLOGOS
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まず公判をやっているときに、確定ではないが真犯人からメールが来たらしいと聞いて、いざ来たとなったときに言われるであろうことは、"自作自演だろう"ということを弁護士と私も予想をしていました。

拘置所から出るとき、PCは押収されたままだったんですが、新しく買うPCは弁護人の管理下にある方がよいということで、自作とか改造はしない、1台のみということにして、さらに通信を記録し続ける「パケット警察」というソフトを入れ、そのパスワードは弁護士の野間さんが管理しています。それをもって、怪しい通信はしていない、と言えるように備えていました。

(公判中の)今日の117分に来たとのことで、それすら必要は無くなったのではないかと思います。犯人がアリバイがある時刻を選んで送ったのかはわからないですけど、メールの内容は、経路検索をした場所がほぼ全部合っていますので、信憑性は高いように思います。
としては、これをもってこの裁判を終わりにしてほしいと思っています。
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落合弁護士は
片山氏が別人を装ってやったとすれば、もっと公判中での主張に反映させていたはずだと述べ、警視庁内部にこうした行為に及ぶ輩がいるとうことも一応考えられると「考察」を公表した。
落合弁護士は「自称真犯人メール・可能性についての考察」をブログに書き込んで、1真犯人2被告人3警察関係者4第三者の可能性を推察し、1か3当たりの可能性が高いという気がすると書き込んでいる。

 犯人を仕立て上げる構造は、これまで冤罪を生んでいるのに、「国家権力」のほうは一向に改められないから、またかとどうしても考える。確定的な科学的根拠もなしに、犯人にされるのではたまらない。





2014年5月17日土曜日

美味しんぼの連載休止は、まるで赤狩り

原発事故の影響を隠ぺいすることに余念のない閣僚が、ワイワイと言いたてて、漫画の休載に追い込んでしまった。閣僚会議でわざわざ「議題」にしてマスコミで発表させた上で、休止に追い込むなどはまるで赤狩りのようだ。NETのニュースを見た限りでも、事実はないとする根拠はそれこそない。

「福島で採取された放射性物質を摂取したチョウに影響確認」と琉球大学チームがサイエンティフィック・リポートに発表したと報道があった。これまで、放射性物質を曝露したヤマトシジミの遺伝的影響の可能性を発表していたが、今回は、採取した食物からの影響を調べたもの。異常や死亡発生率が食物からのセシウム接種によってどう違うのかを調査した。早期の死亡や異常発生は、低い摂取量で急激に発生するという結果を得たとのこと。

ほかの生物に対する影響はこれからの研究に係ることだが、この琉球大学の大瀧研究室は、他の研究も含めて寄付金を募っている。こうした研究については、研究費をもっと増やしてと思うところだが、人の健康利益よりも事業性に効果的かどうかということの選択では、期待できそうもない。



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原発事故当時に双葉町長だった井戸川克隆氏はこの日、都内で記者団に自らも同様の症状があると説明した上で「風評被害ではなく実害だ。被害を受けている人は、正々堂々と賠償請求するべきだ」と訴えた

 橋下氏は市役所で記者団に「根拠を示してほしい。取材が甘い」と指摘した。

 石原伸晃環境相は、閣議後の記者会見で「住民の被ばくと鼻血の因果関係はないという評価が既に出ている」と強調。「描写が何を意図し、何を訴えようとしているのか、私には全く理解できない」

 根本匠復興相は「地元の不安や風評被害を招きかねない内容で誠に遺憾。不安の払拭に努めたい」
森雅子消費者行政担当相は「影響力のある漫画が誤解を与える内容で残念。原発視察と鼻血との因果関係は科学的に証明されていない」

 太田昭宏国土交通相は「福島に住んでいる人の心情を理解する必要がある」と指摘

 下村博文文部科学相は「被曝(ひばく)の影響については、科学的知見に基づいて伝えることが重要。風評被害が広がらないよう文科省としても説明していきたい」

 福島県の佐藤雄平知事も「風評被害を助長するような印象で、極めて残念」と批判した。12日発売号では、井戸川氏が「福島県に住むな」と発言する場面も登場。佐藤氏は「全国から復興を支援していただいているとき、このような雰囲気の漫画があって、残念で遺憾」と繰り返した

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2014年5月14日水曜日

5月の五箇山

 写真を撮りにという旅に6人が集まった20095月は、五箇山、神小原と能登へとまわって歩いた。最初の五箇山は、域内の民宿に泊まったから、夕方と翌朝には撮影もゼロ分の距離で、すっかり廻って歩くほどだった。観光写真になるようなものは避けてと、見て回った。












2014年5月13日火曜日

5月は、ものみな素晴らしい

 このころの旅は、目に映るものが素敵なものばかりだ。灰色の都市をずっと離れて、故郷が近くなる東北には手つかずの自然が、生き生きとしている。雪融けの水分を吸い上げた植物たちが、強くなってきた太陽に照らされて思う存分水を飲みこんで空に放つ。青い空と緑の大地に咲き始めの花が無造作に咲く。これだけで演出はいらない。20075月岩手県一関、やびつ温泉あたり。









2014年5月12日月曜日

外来魚駆除つり会に行った

今年も与田浦周辺で、外来魚3種(ブルーギル、ブラックバス、チャネルキャットフィッシュ)対象の駆除つり会があった。天候は風もなくて、釣りにはこのうえない日和。参加者は連合会、横浜労釣で45名に加え、HPで参加を申し込んだ方が2名が参加した。外来魚駆除の行動は確実に広がっていると思われるが、つりの会がやるという点ではそう多くはないことだろう。早春の時期の難しいフナつりのときに、やっと気配がしてアタリを獲ったら針についていたのがブルーギルなどとなると、目も当てられない。外来魚が生態系をかく乱させる実感を味わうのはつり愛好者の実感だ。

つり「大会」とする名称はどうなのだろうかと、検討したのも記憶に新しい。全国ブラックバス防除市民ネットワークのメンバーとしてのことなので、通常の釣り大会の時のように表彰するということにはならない。できるだけたくさん釣るという点に変わりないが、釣ったことに対する称賛は、日本の自然界にあるべきでないものを取り除いたということにある。大会的ではあるが順位は記録に残して、20位までは商品の石鹸を受け取ることと、大型賞のみが顕彰の対象となった。

 あの広い地域でどのくらいの効果だったのか、ということは関心の的だが、総体的にどれだけ迫れるかというよりも、漁業者の厄介者でチャネルキャットフィッシュは「はえ縄」漁法で捕獲駆除しているという点から、目的として同様の方向を向いているという意義が大きいように思う。与田浦界隈でも、自治体なり市民グループなりの駆除行動があってしかるべきと思う。65センチはあると目されるチャネルキャットフィッシュの腹から、驚くほどの卵が出てきた。これが生まれて…とため息と、釣ってよかったという安ど感が共有された。

 外来魚各種がどこにいるのか、どういう仕掛けと餌がいいか、どういうアタリをだすのかと言った訓練は日頃のつりでも試されるが、外来魚とってそこは同じなのでその面白さと楽しさは変わらない。多く釣ろうと思えばその切磋琢磨ははずせない。4回ともなると、狙いものを定めて仕掛けと餌を割り出してアタックするという発展もある。チャネルキャットフィッシュはとくに大きいのが出るから面白いことだろう。鯖の切り身が一番だとのこと。対象の居場所をねらって、短い竿も使って草の影などにいるブルーギルを「駆除」できるのは釣りでこその芸当だ。一か所に群がっていることが多いので、一か所で多数があがるということが多い。座り込んで静かに釣ると効果的な状況だった。










2014年5月10日土曜日

いい気候なのにうつうつ家にいるのでは元気が出ない

昨年11月に京都に写真を撮りに行ったきり、逢っていなかった3人がようやく顔を合わせることになった。撮ってきた京都の紅葉を中心に切り取って、これはという写真を持ち寄った。この合評会は、毎日日曜のメンバーであり、日中の時間がつかえて集まりやすい。

持ってきた写真を見せ合いして、撮った思いを話しながらなので、頼んでおいたビールがあまり進まない。つまみも一口か二口手を付けた程度でしばらく放っておかれた。3人の写真は合わせると相当数になる。だいたい、パソコンを利用すれば撮影後はすぐに取り込んで、よい写真の選択や「現像」はすぐにできるが、そういう作業をやるには、ソフトも必要だしパソコンの動かしにもある程度の慣れがないと、進められない。あちこちに撮影しに歩いている人には、こういう「合評会」のお披露目があるということが、整理のきっかけにもなる。

写真は撮った「思い入れ」がどうしても入り込むから、下手でもなんでも人のコメントが下されると整理がつくきっかけになる。ブログだのSNSだのと投稿するときの選択の機会があり、「お披露目会」もあると撮った写真を何回も見返しをすることになるので、修業になる。これに写真展でも写真展まがいでもあれば、また機会が増えてよりよい選択眼が身に着くことになるが、そこまではなかなかいかない。


2時にちょうど合評会会場の飲み屋にはいったときに雨が降り始めた。昼時で何組かのお客さんが、昼時の軽い飲食をしているふうだった。延々としゃべっている間に、空は明るさをとりもどして、店内のお客はほとんどいなくなっていた。久しぶりの交歓で盛り上がって、京都の前に行った西馬音内盆踊りや4年前に行った鞆の浦の話もでてきた。当然また行きたいという話になって、わが連れ合いが腰の手術を控えている事情を言い、その都合で日程がとえれそうなときに連絡することで収まった。







2014年5月9日金曜日

岩手山、山麓仙人の家はどんなだろうか

 いまどきの岩手山麓世人の家辺りは、一年のうちで一番いい時。命あるものが陽気に誘われて一斉に噴き出してくる。山菜の恵みを受けるころに、近くの田で田植えが始まる。
















2014年5月8日木曜日

ロボットの行く末

原発・災害向けのロボットの競技会が開かれ、今年の12月に最終競技会が予定されている。日本のベンチャー企業「SHAFT」が参加している。この競技会は米国防省計画局が主催するということで、軍事用利用が想定されているらしい。勝ち抜けば事業化に向けた資金が手に入る。東大出身者が立ち上げたベンチャー企業は、グーグル社が買収した。

グーグル社はこのほかに最近2か月間で7社を買収していた。ロボット産業は「産業用ロボット」と「サービス用ロボット」に分類されて、産業用では成長産業として発展している一方、サービス用ロボットの方はビジネスモデルが確立しておらずに市場規模が小さいとされている。

グーグルは、商品をグーグルサイトで販売して、当日発送するためのロボット用、工業製品のロボット生産開発、人間の脳の仕組みと同様の自己学習をするロボット開発などを視野に入れている。原料調達から生産、販売をロボットで合理化ができることを狙う。サービス分野では家事、健康管理、医療、介護・福祉が対象とされて、人間の作業時間を削減できることに期待できるとする。
日本で研究、開発されたものがアメリカの企業に利用されることになることは、なんとなく消化不良だし、米国防省の息がかりは軍事兵器として使うことを想定していることには違いないことだろう。ロボットが殺人に使われることになることは喜べない。


商品の生産や移動をロボットがかわってやるようになり、「人力」が削減されることは、労働時間の短縮につながらなければ、貢献することにはならない。またぞろ、従業者の削減になったのではしかたがない。「サービス部門」でもロボットが日常生活の軽減に利用できることは歓迎できることにしても、人力が効果的な医療、介護がお粗末になっていくのではいただけない。








2014年5月7日水曜日

渓流が呼んでるけど

昨年、渓流釣りの時に川の中を上流に移動中に、転んでしまった。転がり落ちたというわけではなく、通常歩いているときに足先がつまずいてしまって、「おっとっと」が支えられずに、顔面から水に突っ込んだ。膝くらいの深さだったから、どういうことはなかったのだが、竿をたたんで持っていたに、もったまま脇の石に手をついて竿も被害にあった。あまり見事に川に顔を突っ込んでしまって、起き上がって吹きだしてしまった。渓流用の重いブーツを履いて、最初のころは足をちゃんとあげてと言う気持ちだったのだが、そのうち忘れて転んでしまったのだろう。

 暑くて夏が来たかと思うと、翌日はまた気温が下がったりして、いつものこのころと違うようだ。すーと冷たい風が吹くと、朝の渓流の空気を連想させる。そろそろ川の流れる音を聞きたいのだが、まだ、「遠くにありて想う」状況だ。

釣った場所は違うが、尺が二本続けて出た秋田
2013年6月




2014年5月6日火曜日

磯遊びも「絶滅危惧種」かも

一昨日の獲りたてアサリをその場で味わったが、甘味があってとてもうまかった。甘味の成分を調べてみたが、タンパク質によるもののようだ。100グラム中6グラムもあるとのことだ。アサリは栄養豊富で、正常な細胞の生成や赤血球の生成、末梢神経を正常に機能させる働き、眼精疲労や肩こりの解消にも役立つとされている。

家に戻ってから少し腹の具合が変になってトイレに入った。昼食宴会の時にイソニナも茹でて食べた時、やや生っぽいと感じたのでそのせいかと思い出した。昼からアルコールを飲んで夜までに及んだから、それも原因かもしれなかった。一緒に食べた人は何でもなかったということなので、やっぱりアルコールが原因となるか。イソニナは他の貝に穴をあけて食べたり、魚の死骸を食べたりする「磯のハイエナ」的な存在という評価もある。美味とは言えないまでも食材としては悪くないとされているようだ。美味しさ評価は両面ある。

アサリが自生で増えているというところは、東京湾でも少ないだろう。野島公園の海でも禁漁の時期があったらしい。いまや何でも養殖がまかりとおって、それだけ海の生物の生息環境が壊されてきたことを物語る。アサリも輸入したものを海にまいて養殖して収穫することが当たり前のようだ。
稚貝を容器に入れて、プランクトンや酸素を含んだ海水を送り込んで育てるという方法を特許申請している会社があるのだとか。
砂を使わない密集状態で、容器内に海水を行き渡らすことで、砂の中にいるんだと勘違いしたアサリが、プランクトンをよく摂取するのだそうな。アサリ入りの容器を積み重ねて空間利用し、海水をくみ上げるだけの電気代だけで済んで、ランニングコストが非常に安いという。

船橋では、ホンビノスガイがアサリに代わって、繁殖して収穫されている。これも味が良くて、漁業者にとってもアサリのかわりに流通できるので好評らしい。干潟が無きに等しくなった東京湾で、絶滅危惧種のハマグリになり代わって、アメリカ大西洋側からはるばる来てくれたホンビノスガイは、救世主になった。それはそれとして、よくないことというわけにはいかないが、和食が文化資産という誉め言葉もあるのに、その一方で日本に根付いていたものが失われるとうことに、先行きどうなってしまうのかと複雑な思いがする。






2014年5月5日月曜日

大地震がやってくる気がしてきた今日の地震

 地震の備えはどこまでやるかは、難しい問題だ。すべてをそろえるとしたら、もう一軒の「影の家」が必要になる。日常生活を維持するものすべてが二重にないといけない。そんなことはありえないから、どこで折り合うかの話になる。3.4日を過ごせる物資というのが落としどころになるのだろうか。自力で動けない年寄りがいて、年々動きが悪くなってくる己の身体をそのときにはどうやって動かすかは、深刻な問題だ。運よくか、あるいは悪くか生き残ったら、火と水と、食べ物とトイレの心配は最低いるだろう。どうするかと朝食の時話になったものの、明快な答えが出るわけでもない。

体感できない地震はのべつあるらしいが、Facebookの友人が最近地震情報を載せてくれている。ずっと見ていたら、日本全国に移動しながら起きている様子がうかがえる。体感する地震もこのところ多いから気持ちの悪いことだが、大地震が起こる確率も高いとされているから、遅から早かれやってくるような気がしてきた。

 でたとこ勝負からどれだけ供えられるかわからないが、登山用のガスバーナーとボンベがあるから、コッフェルと一緒に外の物置に入れることにしよう。水はすでに用意がある。テッシュペーパーは少し邪魔でも保管用として置いておく必要があるだろう。食べ物はカップ麺と缶詰かな。登山用のレトルト食品もあるからその利用もいいかもしれない。とりあえずはリストアップしておこう。




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地震情報(地震の活動状況等に関する情報)
平成26年 5月 5日07時26分 気象庁発表

平成26年5月5日05時18分の伊豆大島近海の地震について

5日07時20分現在の概要を以下のとおりお知らせします。

*** 地震の概要 ***
発生日時:5月5日05時18分
マグニチュード:6.0(暫定値)
場所および深さ:伊豆大島近海、深さ162km(暫定値)

*** 震度の観測状況 ***
【最大震度5弱】東京都千代田区(ちよだく)で震度5弱を観測したほか、関東地方を中心に、東北地方から中国地方の一部にかけて震度4から1を観測しました。

*** 余震活動の状況 ***
 5日07時00分現在、震度1以上を観測した余震は発生していません。

*** 防災上の留意事項 ***
 この地震による津波の心配はありません。

*** 緊急地震速報の発表 ***
 この地震に対し、地震検知から3.2秒後に緊急地震速報(予報)を発表しました。なお、緊急地震速報(警報)については、発表基準(最大予測震度が5弱以上)に達しなかったことから発表しておりません。
 

 地震情報、津波情報等は最新の情報をご覧下さい。なお、現在発表している情報は気象庁ホームページで公表しております。

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2014年5月4日日曜日

5月の青空の元でアサリを獲って食すぜいたく

3日は連休の山場に入るので混雑すると言われる中、出かけたのは野島公園。しばらく前にU氏の誘いがあった。連れ合いの体調がよくなってきたし、自然愛好派の一員としては「潮干狩り」という昔懐かしい言葉に、ぐらりと傾くことになった。京浜急行に乗り換えて、これで金沢八景まで行けばいいのだと、せっかくの機会に居眠りをと目をつぶったら、荷物をひっくり返したような音が車内に響いた。目をやると、なんと誘い主のUさん夫妻が足元に積みあげた荷物が、ひっくり返ったのだった。
 
駅に降りると、3人の若い女性が待っていた。紹介されてこちらも少々照れながら挨拶をした。電車内で足元にひっくり返るほどの荷物を積み上げた事情がこれで解った。野島公園には一駅の乗り換えが必要だった。「ビーチパーティー」の必需品をコンビニで整え、ほんのわずか歩くとトイレも水道もそろって、これ以上の条件はないと思える、芝(だったかな?)が生えそろった草地、小公園がある。はや、いくつかのグループが、いつくか居を構えていた。松の木がちょうどよく日陰をつくっているところに、「ひっくりかえった荷物類」からシートを取り出して敷く。手数がある分だけことは早く終わった。

護岸の上から海を眺めると、干潮になる14時ごろには3時間以上もあるというのに、じわじわと海に張り込んで腰を折っている人たちが見える。すぐ下では護岸のコンクリートと、鉄の杭の間に手を突っ込んで何かを撮っている人がいる。聞いてみたらイソニナを獲っているとのことだ。「穴場で穴に手を入れて採っているんですね」と言って笑いをとった。それならばと、自然派トップリーダーのUさんは、バケツを持って磯場に降り立つ。上から見ていると、護岸の間にも石にもたくさんくっついているらしく、手が忙しく動いている。

潮が引いていったところには、どんどん人が押し寄せるので、本番のアサリ掘りは、早めに始めた方がいいだろうと、打ち揃って遠浅の海に入り込んだ。しかし、掘れども引っ掻けども熊手の手ごたえはアサリの殻ばかり、あちこちとウロウロするが、しゃがんでは立つ繰り返しが足腰にきてしまう。止む無く上がってしまった。隣近所でもあんまり獲れてはいない様子だった。

上がった岸のすぐ上に、伊藤博文の別邸が無料開放となっていて、ボタンやらなにやらの花が見えた。中に入って、よく整備された庭を一回りして何枚かを写真に収めた。庭からはまた海の様子がよく見える。我が仲間の姿をけっこう懸命に追ってみるが、見当たらない。眼も衰えてきたことかとチラリと思ったりする。遠くの浅場が干潟になってきたのが見えたので、そこまで行ってみようと再び海に入った。でもさっきとおんなじようにアサリはほんの少々だけ。結局あがって、昼寝を決め込む。前日の深酒がたたってか、一瞬寝入って腹が減ってきたなと思ったときに、若者たちが干潟から上がってきた。
 
最後まで粘っていたUさんが上がってくるまでには、「食べ物には執念がある」だの「欲が深い」だのと言う雑言の時間が必要だった。しかし、立派にアサリの収穫をあげて陣地に戻り、アサリの酒蒸しとボンゴレを味あわせてもらう頃には、すっかりそんな失礼なことは忘れてしまった。2時まで待った甲斐があったというものだ。アサリは非常に旨いと皆で言葉にした。味噌汁ではしょっちゅうつかうタネなのだが、こんなに味がいいと思ったことはなかった。外気に触れているということも手伝っているのかもしれない。大きくても2センチほどの巻貝のイソニナも茹でて食べてみた。爪楊枝を突っ込んで引き出して食べてみたが、ぬるりとしてまあまあの味わいだった。出汁にはいいということだったので、そういう使い道の方がいいのかもしれない。

 キャピキャピと言うと若干マイナスイメージも起きるが、若い女性たちも経験が少なかった催しを十分楽しめた様子だった。高齢者群も同様に、5月の若葉のシャワーと一緒に、しなやかで伸び伸びした頭脳の持ち主たちとのやり取りを楽しませてもらった。連休の極上の一日になった。

ツメタガイはアサリに穴をあけて食べるから、海の戻さないでと声をかける女性がいた。

潮が引く前からどんどん海に入っていく
 伊藤博文別邸の庭
 ベニバナシャリンバイという名のだそう
 絶品のボンゴレができた
 U氏奥さんの手作りデザートで締め




2014年5月3日土曜日

ちょっと感動の善福寺川

我が家の上流にある善福寺川。流れ出すのはその名の通り善福寺公園。かいぼりをしたら、放棄された自転車がでてきたと報道された、井の頭公園の北3キロほどにある。途中合流して神田川となる。JR荻窪駅の近所を流れるこの川が、杉並区から中野区に入ってくると、「大型側溝」に変身する。その上水害に備えるために、かさ上げというのか深く掘り下げて、川のイメージを剥がす工事がやまずに「公共事業」として続けられている。中野界隈でフナもドジョウも人と戯れたという昔は、うかがい知れないほどになっている。

JR荻窪駅と環八道路の間のこの川が、前からちょっと気になっていたのでカメラを持って行ってみた。どのくらい前に整備したかは不明だが、川が「川らしさ」を残している模様を撮ってやろうという動機だった。

川の流れの中に草が生えていることが第一だ。数か所に草の集団がある。流れが曲線になっているところがあり、流れの外側は掘れているし、内側には土砂の堆積があるのは長年の自然の事象としても、護岸に沿って「川岸」的な造作が施されている。形が壊れているところもあるが、明らかに「川の意識」で造られたものだと考えられる。加えて、小さな堰が造られている。

荻窪駅から川に接した途端に見たのがシラサギだ。「ヌキアシサシアシ」のスタイルで、歩いている。首をクーと高く上げて、きっと動くものを見ているのだろう。目に映らなければまた数歩動く。そして蛇がとぐろを巻いて攻撃するときのように、キュッと首を縮めると見つけた証拠だ。目にも止まらぬ速さ、でなくシャッターにも止まらぬかという速さで、獲物を口に入れた。懸命にシャッターを切って後で見たら、ザリガニだった。魚を獲ったかと思ったのだが違っていた。

カモはこの河川にはどこにもいるので、目新しさはないがここで川を覗いているうちに、亀、鯉、カワセミ、アメンボウが目視できた。
二尾のカワウが行き来しているのが見え、潜って餌をあさってるのも見えた。なんと、羽を広げて乾かしている雄姿も見えたが、自分のほかに三人の人間が上の歩道から眺めているのに、臆面もなく自慢しているかのように羽を広げて、バタバタと乾かしていた。

川は想像したよりも生態の豊かさがあった。川には、こういう自然の営みがあってこそとの思いが体験できた一時だった。















2014年5月2日金曜日

いつまでたっても面倒なパソコン

ブロードエースのプロバイダーから、以前に使っていたOCNに変更した。前に使っていた時に、メールアドレスとHPを利用していたのでそこだけは継続して契約をしていた。メールアドレスは変更したくなかったし、釣りの会のホームページのアドレスも変えたくなかった。こういうケースも多いと見えて、料金もわずかなもので済んだ。

プロバイダーは加入するときに、さまざまな割引を設定している。2か月間無料だの「2年割」で料金を下げるのだが、それによって、早めのプロバイダー乗換をした場合は「違約金」を取る。キャッシュバックとして違約金相当を戻すという扱いをしている業者もある。2年たったら、どこのプロバイダーでもやっている「割引」を使わない手はない。ことは面倒ではあるが、また元のOCNプロバイダーに戻すことにした。使う回線自体はNTT東日本から変わらないので、工事はない。

接続に関してはなんの作業もせずに変更になった。ただ、付属する「ナントカ」サービスが不要なものがほとんどなので、電話での契約申し込み後にいらない「サービス」を全部解約した。この「いらないサービス」を解約することがポイントの一つらしい。これで料金の低減ができる。

今回はホームページの容量増にも着目して、無料の容量限度は200M ということに魅力を感じた。「2年割加入なら200Mまで無料」という条件が付いている。これまでの無料限度は10Mだから相当な違いだ。HPはやっぱり情報量が増えていくから大きい容量が欲しい。4月に申し込みをしたので51日から使えそうだと思っていたのだが、まだ50Mほどの釣りの会のHPアップを受け付けてくれない。昨日照会したら、かなり待たされてから「現在は旧の10Mで、今容量の増の申し込みをしても、6月分は無料」だということだった。そこで、容量増をNETから申込みをしたら、「受付中」にはなった。今日になってから、「ご解約ディスク容量200M」と表示された。ここまでくるのに、照会電話を2回かけた。

そんなことをしているうちに今度は、「インターネット・エクスプローラー(閲覧ソフト)の脆弱性」で大騒ぎになってきた。対応はあるらしいが、当分使わないのがいいかもしれない。

 「今回見つかった脆弱性はメモリー管理に関するもの。現在サポート対象になっている全てのバージョン(IE711)に加え、サポートが終了しているIE6も影響を受ける。細工が施されたWebサイトにアクセスするだけで、ウイルス(マルウエア)に感染し、パソコンを乗っ取られる恐れなどがある。実際、脆弱性を悪用した標的型攻撃が確認されているという。」とのこと。


 インターネットプラウザは、「IE(インターネット・エクスプローラー)」と「Google Chrome(グーグルクローム)」の両方を使っているが、「Google Chrome」の方が使いやすく感じて、主力にしている。とりあえず、IEは不使用としておいた。パソコン本当に面倒くさいものだ。










2014年5月1日木曜日

PM2.5対策のお粗末さは日本もある

 PM2.5対策を日中韓で、協力してやると環境相会合で決めた。大気汚染を含めて自治体、企業研究者などがさまざまなレベルで協力することを確認した。中国、韓国との友好関係を発展させることにつながることで、きな臭い対立関係を改善できていけばいいと思う。やたら軍事的緊張ばかりを煽ることでない交流をすることは意義があることだと思う。

ところで、環境省が昨年12月につくった「PM2.5に関する総合的な取組(政策パッケージ)」では
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「我が国では、大気汚染防止法や自動車NOxPM法による規制等により大気環境の保全に努めてきており、二酸化硫黄(SO2)、二酸化窒素(NO2)などの濃度は大きく改善してきています。
一方で、PM2.5については、環境基準の達成率が低く、原因物質とその発生源が多岐に渡り、生成機構も複雑で未だ十分に解明されていないことから、大気環境行政における残された大きな課題となっています。
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と書き込んで、下線部分で日本国内でもPM2.5について克服されていないことが表明されている。

200788日の東京大気汚染公害訴訟で、最終的に(1)自動車メーカーが被害者に不十分ながら解決金を支払う、(2)国・首都高・東京都と自動車メーカーの負担によって、東京都が都内在住の気管支ぜん息患者の治療費の自己負担分を全額補助する制度を創設すること、(3)幹線道路を中心として公害回避に向けての各種の対策をとること、(4)PM2.5の環境基準を検討すること、などを内容とする和解が成立した。
和解から7年たってもPM2.5に対しては「解明」されないという環境省の公式表明だから、このことに関して胸を張れるというところまではいかない現状がある。中国のPM2.5の問題ばかりが日本のメディアに取り上げられるが、実は日本でも心もとない状態であることを斟酌する必要はないのだろうか。


高裁の和解調書

二国間連携の強化