2015年11月27日金曜日

パソコン・スマホの効果&妖怪性

 スマホは悪くないと、絶対使うものかと気張っていたものの、遊
び心も手伝って利用していると、面白いことによくでくわす。

 使ってみるかとの誘いに乗って、料金がどのくらいかというのが第一の問題で、セールスの青年に聞くと「このくらいで使えるか」との金額にみごとに応えてくれた。この見事さには裏がありそうで、かの青年はITとは全く関係のない事業をしている従業者なのだが、会社の「裏稼業」としてセールスをしているようだった。それこそ客の都合に合わせて夜昼なく飛び回って、超過勤務手当も支給されていないような有様とのことだった。スマートフォンの器具からして、相当高額なものだし契約料金もあれやこれやの要望をつけようものなら大変な金額になっていく。しかし「2年割引」だのキャッシュバックだのと、パソコンのプロバイダ変更と同じようにいくつかのサービスをつけても、使用料金から取り戻せるということだ。

 販売を他会社に託しても儲かる仕掛けだし、IT関係そのものの技術の発展も相当なものだから、総体的には価格は相当下がっているとみていいのだろう。さすがにこの過当競争並みのやり方に、批判が起きてくるのは当然だ。少々の使い方ならパソコンソフトの動作から類推もできるから、使うに当たっての心配はそんなになかった。

 とはいえ、知らないアプリケーションはいくらでもあるし、遊びながら扱っていると「こんなものがあったんだ」と後から気が付くものが出てくる。どこかで設定したのだが、自分の歩き回った記録がされている。当然止めてもいいのだが、‘あの日はどこに行ったのか’の確認ができるのが面白い。頭への刺激として遊ばしてもらう道具でもある。前頭葉の活性化にもうってつけだ。ただ、こういう情報を「覗かれる」ご時世にもなってきたから、それを思うと気持ちが悪い。濡れ衣を着せられたときアリバイの証明にはなるかもしれないが。


「立ち回り先」が記録される。スマホで撮った写真も。







2015年11月18日水曜日

来年また写真展の計画が決まった

 夏にやった写真展のグループで、また来年の夏に展示会をやろうということになった。今年やった展示会に向けての準備過程で、自分にしてみれば写真をもっと良いものにしたいという反省を迫られ、自覚させられたものだから、もう一度やる目標を立てることは悪いことではない。打ち合わせの一回目で諸所の体制を相談した。分担も一人に集中してしまった前回の反省も踏まえて、分担できた。

 相談事が終わったあとは、例によって茶話会ならぬ酒話会が始まる。写真という共通の話題で、それはそれは盛り上がる。自分が撮った写真の「これがいい」と思ったものでも、合評会ではヒョイと簡単に取り下げられたり…といった話がツマミに加わって宴席が盛り上がっていく。自己流の見方だけでは写真の善し悪し絶対に決められないというあたりは、いつも次の過程へのステップになる。もっとも面白いのは、「この次の写真展では何を出そうかな」という話で、出したいという写真が当面は浮かんでないことだ。プロになれば、出すチャンスを捜してでも自分の撮った写真を押し出していくのではないか。そこは想像でしかないが、私など素人に毛が生えた程度のものは、たくさん撮った写真群のうち、展示会に出品するものを選び出す作業工程自体が面白いうということなのだ。

 思ったものが出来上がる、造り上げるという人間がもっている特性を謳歌するっていうことは文化なのかな。人を貶めたり、殺し合ったり奪ったりするというバカげた文化とは雲泥の差だ。どんな写真を撮るかどこを切り取るかは、また悩ましく面白いところで、「プロ」写真家の展示会や出版した写真集をみて参考にするが、人と違うところを捜して、あるいは新しい着想で撮ろうと頭を使う。この点も宴席での話は参考になってくる。うん、良いのが撮れたと満足感を手に入れ、これがまたあとから惨めな結果を生むことが往々にしてある。こんな繰り返しだ。ああでもないこうでもないと頭をめぐらすことは頭脳にとっていいことに違いない。ここのところ、雨が降っても撮るという実践に真面目に取り組んでみた。これも新しい分野になるのかという下心も当然あった。でも天気が曇りであれ嵐であれそんなときでも、写真を撮っている人はたくさんいることはすぐに分かった。







2015年11月14日土曜日

蜘蛛たちの働きと共存

ハエトリグモと同居している。どこからか部屋に入ってきてヒョイヒョイと歩き回っている。ハエトリグモは子供のころ学校の便所の窓でよく見た。蜘蛛のスタイルは決して可愛い恰好はしていないかが、ハエを採るから悪者でないとどこかで聞いていた。ピョンとハエにとびかかっていくシーンを何回か見て、悪いやつではないと思えば、少々親しみを感じる。動きはそう早くないが、外に出してやろうと紙を差し出すと、上手い具合に逃げ回る。間違いなく外へだしても、次のハエトリグモが部屋を歩いている、まさか部屋の中で繁殖しているわけでもないだろうが、わが部屋は暖かい時期には基本的に網戸をしめているから、外に自動的に出ていけないとう不自由さもあるのかもしれない。したがって、あえて追いかけまわすのはやめて、共生の道を歩むことになってしまった。でも、踏みつぶしたりしてはならないから、見つけてはホイホイと圧力をかけて、窓際にいくように誘う。このハエトリグモの行く末がちょっと気になって、ネット検索してみたら、なんとゴキブリの子供を好んで餌にしているらしい。そういえば最近ゴキブリを見ないのがこいつのせい?なんて考えてしまった。でも詳しくはわからないが、そのハエトリグモの生き方には共感と賞賛ができる。

 蜘蛛との仲は渓流釣りのときもある。夏、渓流に入っていくと女郎蜘蛛の巣に阻まれる。もちろん彼らは阻むつもりではないだろうが、網にかかる「虫とり」は「魚とり」よりも優先権がある。渓流の不安定な足元を気にしていると、虫と同様に顔が網にかかってしまうことがよくある。竿を伸ばして仕掛けをポイントに振り込もうとすると、妙に仕掛けが途中で止まることもある。あちらさんの営業妨害をやらかしてしまうわけだ。渓流釣りは先行者がいないことが100%に近いほどの条件であり、川筋の泥砂に足跡でもあれば、一変に身の不幸を嘆くことになる。蜘蛛の巣がそれを教えてくれる。人が入っていないことが一目でわかる。ウンしめたとそういう時はうれしくなる。ところが往々にして、それでも魚がかからないことが多いように感じる。なぜか?渓流魚は、木々から落ちる虫や時によっては、飛んでいる虫にも飛びついてエサ取りをする。もしかして、蜘蛛が巣を張る狙いと競合しているのかもしれない。だから魚が避けてそこにはいないーのかどうかはわからない。





2015年11月12日木曜日

花梨もらって忘れた帽子

 山梨県の早川に行った112日に、昼食で入ったそば屋さんは早川から下って南にある身延山の入り口にある、こぢんまりとしたお店で喫茶店を兼ねたようなところだった。娘がスマホで検索をして見つけたのだが、また早川に戻るつもりだったので、比較的近くだったし早川沿いでは食事をできるところが、ごく少なかったから、ついでに身延山の紅葉を眺めに山門まで行き、雨の中ゆえ車を降りることを止めて、くるりと回って坂を下った。下りきったところにそのそば屋さんがあった。

 入れ違いで二人が出て行った他には客もいなくて、二人で蕎麦と田楽を食べて外に出た。店の入り口に花梨が置いてあり、自由にお持ちくださいと断り書きがある。見た瞬間、たしか去年は山葡萄で果実酒を作ったことを思い出し、今年はこれでいこうと、遠慮なくいただいて帰ることにした。

 娘の案により一泊し早川沿いを走り、青空に映えてきた紅葉を眺めて紅葉を楽しみながら回った。昼過ぎには家に戻りたかったので、撮影も早めに切り上げることにした。

 帰路途中で帽子が見当たらないことにふと気が付いた。例のごとく道の駅で野菜を仕入れながら、車内を捜したが見つからない。あれこれ考えるうち、昨日のそば屋さんに忘れたのではないかということになって、まあ戻ると逆方向なので後で電話をかけて聞こうかということにした。

 後日、蕎麦屋さんの名前を娘が調べてくれて、電話をしてみると「あります。取ってありますよ」との返事だった。着払いで送ってもらうようにお願いして一件落着したが、戻ってきた帽子に「ご来店ありがとうございました」とメモ書きが付いていた。実は先日五日市の秋川に行ったときにも「帽子忘れ」をして、取りに行ったのだったが、店の人が「あったよ」「ないよ」とやり取りをしていて、結局は探してでてきたのだが、事を荒立てたような気分ですっきりしなかった。そんな経験をしていたので、今回はそれに比べてすっと解決してよかった。それにしても帽子忘れを2回続け、3回目もあるかと思うと…。今度帽子は二つ持っていくかなと娘に言ったら「二つとも忘れたりして…」と言う。貰ってきた花梨は、昨年の残りの角砂糖と35%のホワイトリカーで、無事焼酎漬けとなった。



2015年11月7日土曜日

紅葉と雨と温泉

 娘に付き合ってもらって、1016日に山梨県の早川に写真を撮りに行ったとき、コメの取り入れをしている小父さんが、早川の紅葉はいいよと誇らしげに話していた。娘と、それなら紅葉の時に行ってみようという話になって、112日の都合がいいということで出かけることになった。これも写真を撮るのが目的ではあるが、温泉に入るのももう一つの楽しみということで、娘とデートの運びとなった。

 しかしなんとこの折が、バッチリと雨という予報で、まあ少々の雨なら仕方がないと、雨予報が少しでもズレでくれることを祈りながらの出陣だった。写真撮りも少々の雨なら、そのくらいの備えはある。釣り用の「編み笠」をこの新調した。60センチ程度の直径がある大きさがあるので、カメラを構えてもちょっとくらいの雨ならいける。だがしかし、天はその備えを超える降り模様。考えたあげく、車の中から撮ろうという発想にたどり着いた。

 このアイディアにもかかわらず、天は驚きもせず一向に雨脚を止める気配がない。申し訳程度に小降りになった瞬間を見計らって、紅葉の早川をカメラに納められたのは幸いだった。カメラマンとしては、雨でもヤリでもと現場主義の構えでいくと心に収めているが、この紅葉を晴れの瞬間に見なくて何になると娘が煽った。

 そりゃそうだと思いつつも、いや翌日は写真のゼミがあったと迷った。昼過ぎには帰ることができそうというもくろみ成り立ちそうで、衆議一決で泊まることに決定した。温泉に入ろうと前回と待った温泉宿で、空きはないかと尋ねたところ、予約で一杯だと言われ、それではと風呂に入る前にスマホを駆使して早川周辺をあたったところが、いずこもダメ。ああ、紅葉シーズンだからとやっと思い知らされた次第。結局早川からはずっと離れたところにあるビジネスホテルということになった。

 翌日、朝方は雲が残っていたが、どんどん天気が良くなってゆき、黄色と赤の紅葉の切り取りができた。雨模様と晴れた合間の紅葉狩りは、普通ではできない贅沢なものになった。蕎麦屋さんに帽子を忘れた以外は、満足の日程延長だった。