2016年1月21日木曜日

ベッキーとSMAPの大騒ぎ報道

 憲法の規定を破って、議会開催をサボタージュし、安保法の「丁寧な説明」を放り出して海外に行っていた首相の責任が大いに問われるべき国会が始まっている。そのときに、ベッキーが不倫しただのSMAPが解散するだのという大騒ぎしているのは何なのだろうと思っている人がNET上でも増えてきた。

 「不倫」だの離婚しただの、しそうだのという、これまでいくらもあるネタを、茶の間に大仰に持ち込んで、本人に「記者会見」で頭を下げさせる。SMAPに「お詫び記者会見」を仕立てるドキュメントを延々とやるなど、だからいったい何が大問題なの?と聞いてみたい事柄がテレビを占拠している。

 スポーツ新聞が先立ってこれを書き立てるということだが、これに乗じてワイドショーが追っかけ番組にするという図式はこれまでどおり。だがこれがご丁寧に連日とりあげるとなると、なにかおかしな感じを持たざるを得ない。予算員会でSMAP「解散」が撤回されたことを受けて、首相が「SMAPが解散しないでよかった」と答弁したのだが、どうみても立場の悪いときに、ニヤニヤしながら答える顔を見ながら、ハハアと考えてしまう。

 SMAPの後ろ盾はフジであり、読売新聞がリードしているようだから余計にそう見える。それに、官邸のメディア対策での「食事会」も薬になっているのだろうと勘繰る。12月の「懇親会」には首相とのツーショットを喜々として撮ったという話もあるし、マスコミが権力から独立して監視するということを遠ざけてしまっては、目を曇らせるだけの無益な役割だ。

産経ニュースが面白い記事を取り上げた。

 「…本来私たちが有益な情報として心に刻む作業に使うべき時間が、どうでもよいことに使わせられてしまっていることにこそ問題がある…。」との渡辺武雄(同志社大教授)のコメントはなるほどと思った。「産経」が取り上げたところに面白さがある。