2012年6月7日木曜日

農業はやっていけない


 南陽市(山形県)に入ると東側が急に開けて、田園の美しい風景が見える。道路の位置が高いので見下ろすことになるが、その角度がちょうど気持ちの良い状態だ。

 衆議一決(と言っても二人)降りて田んぼに近づくことにした。先の方へ小さな道路が伸びている。カキツバタがところどころに花を咲かせているのを撮り、戻りかけると農作業をしている人に出会った。

 挨拶して声をかけると、話が弾んでしまった。土地が「泥炭」で毎年のように地面がさがってしまうので、直す手間も大変なこと。米は水がきれいなほうがいいものができること。山が健全であれば、その水だけで6割方の養分を取り入れられること。ここの水はいいものでなく、米を作るのは条件が悪いが、自己用のものだけでもと思って作っていること。米を作っていくことには、意欲がわかないこと等々。政治の話まで及んで、農業はもうだめだから皆止めてしまったらどうだろう…とか。

 米を作る苦労を直に聞いて、ちょっと気が重くなってしまった。自給率が40%台まで下がっているのに、農家に元気がなくなっているのは、政治の責任と言う以外ない。かの二人のお子さんは、両方非正規雇用だという。非正規雇用はなくすべきとはっきり話していた。



 写真を撮らせてもらったが、「発表しない」約束をしてしまった。ブログに載せたいというべきだったと後悔した。
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