道路からは片手ほどの数も見えない街並みを抜けてしばらく走ってから、石の門が見えていたのが気になって戻ってみた。道路からは少し高い位置に、すっと立ってやけに目立っていた。
車を降りて門までつづく坂を上ると、広くはない運動場が目に入った。広場はがらんとして、ところどころに水が溜まっていた。向かい側の小高い位置に建物があった。門の恰好からして、多分学校だったのだろうと思えたが、それにしては小さな建物だった。建物の脇に階段が見えて登っていけそうだ。一瞬迷ったが足元を気にしながら上っていった。
小さな建物と施設はもうじき壊れそうな感じだった。「校舎」は樹々に入り込んで隠されていてよくわからない。階段を登り切ったところに建物があり、戸が少し開いていた。隙間から覗くとどうやら体育館らしい。
床がしっかりしていそうで、入っていくのも大丈夫そう。断りなく本当はいけないのだろうなと思いながら、どうせ断るところはないな、などと屁理屈をつけて中に入ってみた。以前に東京の五日市の奥に撮影にいったときも、古い学校跡を見たことがあるが、まだ一部が現役で使用されていたからそれなりの人臭さがあった。使われなくなった校舎も、文化財として見学ができるように整理されていた。
そことは一段古さをもった体育館の、開いている戸をすり抜けて中に侵入(不審者ではありません!)すると、不思議な光景が目に入ってきた。椅子が体育館の舞台に向かってゆるく丸型に一列になっておかれていた。なんだろう、想像をめぐらすがわからない。
床がそんなに汚れているわけでもなく、壁には子供たちが現役時代に使ったらしい賞状、写真、工作物が整然と飾られていた。「なにか」のときにこの場で催しがあるのかもしれないと、それらを見て思った。
いろいろな写真を撮るけれども、自分の思いと被写体から醸し出される「なにか」が残ればといつも思う。写真の良しあしはいつも脇に置いて、かくあるべき何かをとらえることができるのかどうか、さっぱり確信はない。でもとにもかくも、これで続けるよりてはない。学校という代物はこころに残る素材には違いない。
「杉室小学校跡の碑」と書いてある











































