2012年11月27日火曜日

離合集散、新政党あれやこれや。これでは振り込み詐欺だ。


 新しい政党がどんどん出てきて、ただでさえ政党の「善し悪し」が解りにくいのに、余計に輪をかけた状況が現れている。さる政党の党首が「14か15の政党が現れて…」などと言い、その道の当事者でありながら数さえ不明というバカげたことになっている。率直なところ、政治に関して、日本は相当「無意識」状態に置かれている。マスコミがきちんと伝えられないことがもっとも大きな要因だ。

 しかしそれをいいことに、鞍替えだの新党だのと賑やかなことになって、政策をこの段になって「今すり合わせ」などしている。投票まで20日という期間で、政策や討論がごちゃごちゃになったまま投票しろというのは理不尽と言うことにならないか。

 そこも一つのつけ目になっているとしたら、振り込み詐欺同様のやり方になる。二大政党の交替で政策を競い合うというどこかの国のマネごとを日本に当てはめて、政治を進めるという小選挙区制中心の選挙制度は選挙民の意向をくみ上げら得ないという点で、破綻状態ということではないだろうか。

 第三極という焦点の起き方は、第一、第二が「頼れなくなった」ことの将来を占うという点での面白さにはなっている。しかし、ことは「原発は」「増税は」「社会保障は」「年金は」「雇用は」「基地は」と、こちらが日常身につまされる事柄への態度を見て選択したいわけだから、面白さだけでは済まない。

 新規採用者は「試用期間」というのがあるし、法律でも周知期間がある。新しい政党を作ったら政策を公表して一定期間お披露目してから立候補なんていう方がいいんじゃないかと冗談半分思う。制度を作るかどうかは別にしても、そのくらいの「マナー」があってもいい。

 しかも原発への世論の動向で、我も我もと「脱原発は我が党の考え方」と言い立てるのも見苦しい。原発賛成論と反対論を足して「脱原発」と言い放つところまである。滋賀県の嘉田知事が新政党を立ち上げて「卒原発」でやるとか。まあ、違いを際立たせようとのことと思うが、「卒なく」という日本語だってあるからな。

 「新自由クラブ」「新生等」「新進党」など衣として置いていかれた党名もいろいろあるが、衣着ていた連中もあちこちに相当いるだろう。マスコミも衣ばかり伝えないで、中身をしっかり捉えて報道してほしい。「国民生活が第一」という長たらしい名前も不使用になって脱いだ「衣」の一枚になった。小沢一郎お得意の衣の脱ぎ方だ。