2013年1月15日火曜日

雪騒乱

 昨日のあのくらいの大雪なると、東京という都市は機能がマヒする。ニュースを見ていると、まるで震災がおきたのかと思うほど。便利に見えるものがこんなにも、使用不能になるのかと思うと都市生活のリスクを考えさせられる。なるべく表に出ないようにしたり、必要なことも急がないように気を使ったりする。

 義母が明日医者へ行くのにタクシー予約をしようとしたが、電話は一向に通じない。天気予報は晴れだし、予約診療だから変えるわけにもいかない。お隣さんがスコップを借りに来て、家の前の共有私道を掻き始めた。後から出て行って一緒に雪かきをしたが、普段使わなくなった筋肉を使って懸命にやったら、すぐに息が切れた。

 ニュースを見ていたら、新成人の子が振袖で、長靴をはいて歩いていたのを写していた。シャッターチャンスだななどと、不謹慎なことを思った。たしかにご本人はえらい思いで歩いているのだろうとは思うが、そんな「人が傷つかないで、楽しい光景」はめったにない。その子は、一生の間に何回も「あのときは、長靴履いてさー」と話せることになっただろう。面白い話題をもっていられるのは得のひとつでは?などと。家の年寄りと話す機会が増えると、そんなことが頭に浮かんでくる。

 しかし目の前にそんな光景があっても、実際に撮るのははばかられるだろう。知り合いや身内ならいいが。
 「人を傷つけない、楽しい光景」は他にもある。

おーい、そっちじゃねーぞー