2013年11月8日金曜日

病院で暮らした一日

 義父の検査日に合わせて、義母を連れていく。義母の反応が最近おかしいというので、検査をすることで。
 立ち振る舞いで、一つのことに集中できないで、他のことをしてしまうという。それは己とて実感していることなので、そうかなという感じがないでもない。素人目にはわからないから、掛かりつけの医者に依頼して、病院に向かった。

 待っている間に、トイレに行くというので、ちょっと心配で「一人で大丈夫か」と念を押したら、返事をしてさっさと行ってしまった。まあ万一でも外に行くようなことはないだろうと、たかをくくりつつも帰ってくるまでは気がかりだった。MRIを撮って脳神経科に回された。  しばらく待たされてから、レントゲンとCTスキャンを追加で検査しろというので、最初の検査室に戻った。

 今度は自分がトイレに行きたくなって、用を足してから戻ると、義母の姿がない。検査室に入ったらしい。持って行った本もないので、どこかへ?と一瞬驚いた。ところが、レントゲン室から、検査番号の呼び出しがかかってしまった。いやこれは、と慌てかけたが、そのとき、義母はすでにCTスキャン検査室に入っていた。CTスキャンがあることを、レントゲン検査担当の人が承知していなかったらしくて、「ああ今CTスキャンをしているんですね」と言ったので、行く先がわかって安心した。

 検査がすぐ終わって、待合場所の椅子に腰かけてさて今度はレントゲン室だなと順番を待っていたら、義母が「レントゲンは撮ったよ」と言う。そこでまた「あれこれは」と“異変”を感じてしまった。レントゲン室はCTスキャン室と違うし、さっき呼び出されているからそんなことはないと、話をした。ところが、いつまでたっても呼ばれないから、レントゲン検査室の人に声をかけてどうなっているのかと話して、「検査書類」を見せるとレントゲン検査にはチェックが入っている。念のためにCTスキャン室に照会してくれたら、済んでいるとのこと。CTスキャン室でレントゲン検査もできるなんて…。しかし、義母を疑うことになってしまって…。


 だから、検査の結果を聞いときには驚いた。脳梗塞があると写真を見せられた。大きくはないが確かに素人目にもはっきり見える。ちょうど義父が検査待ちになっているあいだに、ツレアイも説明を聞いた。即入院で点滴をするということで、手続きを済ませた。義父の検査のほうは、検査中に血圧が下がってしまって、帰るまでに点滴を打って回復させた。検査用の薬が原因と言うが、朝から何も食べずにいるわけだから、なんでもなくても下がりそうだ。義母を置いて、病院から出たときには暗くなりかけていた。