2017年11月5日日曜日

「てんぷらエサ」に釣られてハゼつりに行く

 揚げたての天ぷらが食べられて、釣りができるというなかなかない催しを、旧来の現職友人が誘ってくれた。わが身を運べばいいだけのことなので、二日も前から支度に入った。ところが、ハゼの仕掛けをどこにしまったものか、なかなか出てこない。ほとんどは専用のロッカーに入っているのだが、仕掛けを補充しなければならないものは、魚種ごとに別に置いておくので、狭い部屋ながら記憶を頼りにあちこち除くことになった。

 探し回ったあげくは、クローゼットのなかにタオル類と一緒にしまってあった。しばらくは釣りにもいかず、さわらないままだったから、記憶の外になってしまった。やっぱり日々の行動は目標をもって、頑張って動かないとダメなわけだ。ようやく出てきた仕掛けは、翌日のつりには十分役立ちそうで、補充の手間はいらなかった。

 予報通り朝方の雨の後は、晴れて回復の基調で、久方ぶりのつりが盛り上がる気分がした。木更津港に着くと船頭さんはとそこに居座ったまま、移動はせずに天ぷらの支度に入った。釣り始めの当座だけは、ぽつぽつと釣れはしたが、やっぱり一定時間釣るともうアタリは遠くなった。

 天ぷらが揚がって、宴会が始まるときまでに12尾くらいだったから、いささか物足りない状況だった。揚げたてのてんぷらを頬張って、ビールを飲むころにはすっかり「晴」となった。アルコールの効果もあって爽快な気分になった。後半戦はそこから一回だけ移動して、結構アタリがとれた。若者たちもキャーキャーと騒ぎながら楽しんでいた。

 ハゼは小さくて8月初めのころのような育ちだ。それも痩せ加減でエサのせいなのか、生まれた時期が遅かったのか、この時期の大型の「落ち鯊」としては、不服を言いたくなるようなサイズだ。結果は48尾で、「再挑戦」の気分が持ち上がってきた。釣りとはこうしたものなのだ。昨年も参加させてもらって、帰りには一杯飲んだが、今回はまっすぐ帰還となり、セブンイレブンで宴会道具一式を準備することになった。