2019年4月23日火曜日

ヤマメの姿追いつつ発眼卵カゴ回収に

 年中行事で、いまごろはヤマメの発眼卵を埋設した渓流に入ってカゴを回収する。いつも行っているわけではないのだが、この時期に山とその渓流に分け入ると、とても気持ちがよく、得した気持ちになる。東京都で自然の懐に入ると言うことが信じられないとよく思う。

 東京のイメージ…高層ビル群や都市改造がこれでもかというほど喧騒をおこしている街の様子からは、まったく想像できないということ。だからの良さといえることだろう。

 ヤマメ発眼卵のカゴを渓流に埋めてから、数か月の間の渓流の変化、雨が多く降って砂利を流した跡。切り倒しっぱなしの杉の木に、薄緑色の苔がとりついて今頃の季節を構成する。微風に乗って山桜だろうか、花びらが舞い渓流の岩に散らばって見える。

 渓流釣りの時のように、抜き足差し足で流れを遡るとこれはと思うプールに、魚の影が見える。20センチ以上はある。もう35年も埋設放流を続けていての成果と言っていいだろう。大きいものをいくつも視認できるようになったのは最近だ。渓流の状況によって違いはあるが、カゴの格子から飛び出した稚魚が集団で泳いでいる姿は感動的だ。