2013年2月13日水曜日

ウロハゼの盛衰解明


 以前このブログの「ページ」欄に「ウロハゼの数奇な運命」を書いた。横浜の鶴見川でのウロハゼ繁殖動向を研究したものを読んで、ウロハゼの棲家が、繁殖の条件になっているという内容を元にしたものだった。そこに書いてある増加の原因は、温暖化による生育、繁殖の拡大だという説が有望な仮説だとしていた。

 魚釣りの結果は、水温による変動がおおきな条件で、これを無視しては、いい結果に結びつかない。捕食する餌の居場所への移動と温度変化が深くかかわっている。「衣食住」は魚にとっても大切なことだ。

 その温暖化が原因と言う仮説にたって、なお調べてみると、その鶴見川河口域で、かつての「公害列島」のとき、大量のごみが河川に廃棄されて、大型廃棄物やパイプなどが棲家を提供した。そのことによってウロハゼは増加した。だが、別のところでは、空き缶がプルトップだった以前には、空き缶にはチチブが占拠して繁殖したので、ウロハゼが少なくなった。今度は、空き缶がリサイクルや清掃活動で少なくなり、プルトップになったことで、産卵巣としてチチブが入り込めず、ウロハゼ増加の一因という可能性を推論した。概括、こんな研究結果だった。

 先日、釣りの会で釣った魚の名前が不確実なので、神奈川県水産技術センターに連絡して、教えていただいた。工藤孝浩さんが丁寧に対応してくださった。そのとき私の「uroahze」というメールアドレスの呼称から、ウロハゼの話になった。ブログの「ウロハゼの数奇な運命」を読んでいただいたら、後日メールが返ってきて「ご指摘のうち、『温暖化に伴う分布域の拡大』が事実でしょう。ゴミとは無関係ですね。」というお話だった。




2013年2月11日月曜日

「福島第一原発風下の村」森住卓さんの写真を見に行った


 森住卓さんの写真を見に、新宿まで久しぶりに出る。休日につき人が多い。東口の駅前で、喫煙場所があって煙草をくゆらした人が大勢集まっている。面白い景色だと眺めながら、タカノビルに入るとこれまた、エレベーターが混雑している。展示会場は、こういう催しの割には、賑わってひっきりなしに出入りがある。受付が順番待ちだから、飛ばして見始める。

やっぱりうまいなプロだから、視点がきちんととらえてキチンと撮る。熱い思いというか、主張があって思いが伝わる。途中で鼻水がでたりして。写真はそれに、撮っている時の余裕が伝わってくる。がつがつしたものでなく、写り込んでいるものに優しく接しているようにも見えた。隣でやっている写真展をみて、余計にそんな感じを持った。隣の写真展も拙いというわけでない。よくとられているものだったが、一枚違っていた。ああいうふうに撮りたいものだ。

いくつか点描
□「原子力が明るい未来のエネルギー」の看板の前、人を疑いの目で見る顔つきの犬
□出荷停止したタラの芽、空には暗雲
□東電の説明会に集まった人々の顔、「社長なんで来ねー!」
□ガリガリに痩せて波打ってる牛の背 
□ミルクを捨てるために掘った穴は、もう沁みこまずにたまっている
3号原子炉、大きなデコレーションケーキに熱湯をかけたような壊れ方
□汚染土を集積し、被せたシートが鈍い光を反射している
□昨年6月、微笑みが少し見える家族の様子
□朝玄関を出て、お盆にものを載せて運ぶ人 朝の光がやさしく射している



2013年2月10日日曜日

黄砂問題で技術協力はいい

 石原環境相と猪瀬都知事が、中国の大気汚染の対策で「技術協力」を表明した。領土問題で、緊張関係が増勢されているから、文字通りであればいいことだと思う。

 昨日のブログでも書いたが、微粒子状物質(PM2.5)は、日本国内では環境省の判断でも、広く発生し危険状態にあるから、今回の中国の黄砂問題以前にその対策がとられていなければならないはずだった。

 日本で観測体制さえ整っていないものを、大仰に危険だ危険だと唱えるのは、この機に乗じて中国を叩こうという、いわば言いがかりのようなものだ。

 ただ、微粒子状物質以外の廃棄物については確かに、日本の技術が蓄積されているものだろうから、そこは十分対応が可能だ。領土問題で冷静な対応が求められている時だが、こうしたことで中国との交流の糸口がつけられて、良い影響がでてくるよいと思う。

2013年2月9日土曜日

粒子状物質PM2.5は去年の段階でも環境基準率達成率は32.4%自排局(自動車排気ガス測定基準局)8.3%


 平成24年2月24日環境庁の報道発表資料は、平成21年9月に微粒子状物質(PM2.5)についての環境基準が設定されて、以降22年3月に測定対象物質に追加して常時監視体制をとっているとしている。達成しているのは一般局で32.4%自排局(自動車排気ガス測定局)8.3%ということだ。昨年の場合は黄砂の影響により日達成となったのは5局。

 おまけに「今回の測定結果については、有効測定局が存在しない自治体があるなど有効測定局数が十分ではないことから、全国的な評価を行うことは困難ですが、多くの地点で環境基準が達成されていないと推測されます。」と全国的に存在することを認めている。

平成24年2月24日大気汚染状況 報道発表

 中国の大気汚染の影響がなかったとしても、相当危険な状態だ。
 2007年に勝利和解した東京大気汚染公害裁判原告団のコメントに「今回の勝利和解のもう一つの大きな成果は、微小粒子状物質(PM 2.5 )について、今年度中に専門家による評価検討委員会の検討結果をとりまとめ、その上で環境基準設定も含めて検討することを初めて国に約束させた点である。
 近年、わが国の大気汚染は改善されたといわれる。確かに平成17年度には東京都板橋区大和町交差点でもSPM(浮遊粒子状物質)は環境基準を達成している。しかし他方統計的には都内のぜん息児童は増え続けている。これはSPMよりもさらに毒性が強いといわれるPM 2.5 について、これまで何の規制も行われず、深刻な汚染が改善されてこなかったためである。」と指摘している。対策は遅々として進んでいない。

大気汚染公害裁判原告団




2013年2月8日金曜日

NET生活あれとこれ


 「柔道女子日本代表選手の告発により暴力問題が明らかになった全柔連には26人の理事がいますが、女性は1人もいません。 抜本的な組織改革のため、女性理事の選出を求める丸田さんのキャンペーンに、ぜひご賛同ください。」という訴えが、メールで届いた。以前やったことのある「メール署名者」あてに送信されてきたものだ。賛同して署名に応じた。前回と同じように「礼状」が送られてきた。
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Dear itou,
Thanks for signing my petition, "全日本柔道連盟: 抜本的な組織改革のため、全員男性の理事会に、女性理事の選出を!."
Can you help this petition win by asking your friends to sign too? It's easy to share with your friends on Facebook - just click here to share the petition on Facebook.
There's also a sample email below that you can forward to your friends.
Thanks again -- together we're making change happen,
Chika Maruta
---------
Note to forward to your friends:
Hi!

I just signed the petition "全日本柔道連盟: 抜本的な組織改革のため、全員男性の理事会に、女性理事の選出を!" on Change.org.
It's important. Will you sign it too? Here's the link:
http://www.change.org/petitions/全日本柔道連盟-抜本的な組織改革のため-全員男性の理事会に-女性理事の選出を

Thanks!
itou
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 ところで、Facebookの「友達申請」「招待メール」が勝手に送信されてしまうことには、ちょっと困ったことだと思っていた。「招待メール」を送るという操作をクリックすると、相手を選択できるかのようなワンクッションがあるものと思っている(パソコンでの様々な操作ではいわば普通の事柄)のに、最初のクリックだけで自分のマールアドレス全員に送ってしまう。携帯電話のアドレスにも送ってしまうので、「騒ぎ」になってしまう。

 交流する友人を増やすのは良いが、仮にいま付き合っていない人でも、送信してしまうことになるので、時によっては「申し訳け」をすることになる。
この解決方法が、Facebookに投稿されたので、さっそくその名簿の抹消作業をしておいた。あわせて、その投稿をシェアとして広げておいた。でも、知っている人はいるのだろう。



2013年2月6日水曜日

F35戦闘機購入2機で299億円、参画企業に830億円


 防衛省は2017年度3月までにF35戦闘機をアメリカから4機購入すると正式契約(2012年6月29日)している。1機102億円にもなった。ことし1月になって、防衛省が意図した性能に達しないことが明らかになった。米国防省の報告書は、機体の不具合が続いて、加速や旋回機能を下方修正したが、日本側はテスト飛行もせず書面審査で機種選定した。カナダやオーストラリアは調達を見直し、共同開発しているトルコや韓国も先送りの動きと報道された。(2012年1月27日産経新聞)

 ところが、日本は乱暴にも昨年12月には武器輸出三原則を破って、「例外的」と称して他国と共同開発することを決めた。そのうえに、国内産業(三菱重工、石川島播磨重工など)が製造に参画することも決めて、このための2013年度予算で企業参画経費830億円、2機分の取得費299億円を予算に盛り込んだ。(2月5日東京新聞)

 平和国家としての道を放り出して、死の商人が闊歩することに暗然とする思いがする。企業や防衛費にはふんだんに財政を当てることに怒らない人はいないだろう。契約時に102億円だったものが、150億円になるというずさんさも、通常の商取引では考えられないことだ。こんなにもアメリカにのめり込む姿を恥ずかしいと思わないのだろうか。

 中国戦闘機への緊急発進でF15戦闘機が疲労寿命だというに至っては笑止千万。軍事的な緊張を増大させるべきでないことは当たり前だが、軍事的な圧力路線として考えても、性能を落としたうえ、いつ出来上がるかもわからない戦闘機が、役にたっていないことははっきりしている。

=以下は新聞記事
2012629日産経新聞
防衛省は29日、航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)に選定した最新鋭ステルス戦闘機F35Aライトニング2について、平成28年度に取得する4機分を米政府と正式契約した。交換部品を含む1機当たりの価格は約102億円で、米国側が当初提案した約99億円より約3億円の上昇にとどまったが、機体のみの価格は約89億円から約96億円に跳ね上がった。


127日産経新聞
日本政府が米国から2017年3月末までに引き渡しを受ける次期主力戦闘機F35Aの最初の4機の性能が、防衛省の要求を満たさないことが米国防総省の年次報告書で明らかになった。先の日米外相会談でもF35問題が初めて取り上げられており、実戦配備が不可能となることで、日米の新たな懸案に発展する雲行きとなってきた。


報告書はまた、度重なる機体の不具合から、加速や旋回性能を当初の設計から下方修正するとした。日本は飛行テストを行わずに書面審査だけで機種選定したため、性能低下のリスクは全て日本側の負担となり、選定のあり方に禍根を残した形だ。

 沖縄県・尖閣諸島付近上空では、急増する中国戦闘機への緊急発進(スクランブル)対応で、疲労寿命が決まっている航空自衛隊のF15戦闘機の飛行時間が急増し、戦闘機の近代化や防空網の穴埋めが急務となっている。

 しかし、F35をめぐっては、カナダやオーストラリアなど同盟国が調達を見直し、共同開発国のトルコや次期主力戦闘機として導入を狙う韓国も先送りの動きを見せている。今月18日の日米外相会談でも、この問題は取り上げられたが、複数の日米関係筋は「中身はもちろん、議題になったかどうかも言えない」とし、日米間で深刻な事態となりつつあることを示唆した。


201325日東京新聞
F35は米英など九カ国が共同開発した最新鋭機。日本政府は二〇一一年十二月、一定の条件で例外的に米国以外とも共同開発・生産を認める官房長官談話を公表し、国内企業の製造への参画を決めた。防衛産業の育成などが目的で、一三年度予算案に企業参画の初年度経費八百三十億円を計上。空自による二機分の取得費二百九十九億円も盛り込んだ。




思い出しながらウォーキング

 昨日のウォーキングコースは、若いころの生活を思いだして、かつて住んでいたマンションの脇の商店街へ行ってみた。もう40年近くもまえになるが、脇の道は小さな商店がいくつもない、小じんまりした商店街だった。焼鳥屋があって、ちょっと小さかったが、いい匂いをさせていたのを思い出して、それを買って酒を飲もうかと算段した。

 しかし、当然にももうそんな様相は、過去のものになっていた。残っていたのは、階段を少し下る入口になっている中華屋と、二件ばかりの一杯飲み屋、クリーニング屋だけだった。しかたなく、無為に通りすぎて、戻る方角の途中から路地に入った。息子の小学校時代の同級生の酒屋さんに行って、酒を手に入れた。お父さんは留守で、奥さんが店番をしていた。隣の魚や(この店が、界隈では商店として遊いつ残っている店なのだが、これも昔、カワハギ釣りのためのアサリを特別に要望して購入したことがあった)を覗いたら、自家製の塩辛が見えたので、日本酒にはうってつけのつまみと買う気になった。

 家の前の見道を隔てたところで、建物の取り壊しの最中で重機が入って残骸を運んでいる。ここの家も「ゴミ置き場清掃メンバー」での付き合いがあったが、高齢で擁護施設に入っているとか。40年もたてば、もの皆変わる。最初建売住宅で購入した場所は6件あるが、自宅ともう一軒が住み続けているだけで、他の住人は変わってしまった。住宅街といえども、終の棲家とはならないところなのかな。と、枯れた木の間を冷たい風が吹いているような気分になった。



2013年2月5日火曜日

NET情報も見分けが必要


 「YAHOOジャパンの知恵袋」というHPサイトがある。ニュース、政治、国際情勢等々なんでも質問して、その質問の回答をまた他人の投稿で解決するというサイト。解らないことを「キーワード」にしてHPの検索をしたときに、ヒットしてよく出てくるが、そこにのっていた「解決済みのQ&A」の話がツイッターに流れた。発言の内容が酷いということで、投稿されたものだった。
(解決済みのQ&A)=====================
2007/5/12
TBS社長・井上弘氏の過去の発言を知って怖くなりました
TBSはウソでも何でも放送して、馬鹿な日本人を洗脳して、日本を支配しようとしているのでしょうか?

「テレビは洗脳装置。嘘でも放送しちゃえばそれが真実」(1998年TBS副社長時代)
「社会を支配しているのはテレビ。これからは私が日本を支配するわけです」(2002年社長就任時)
「日本人はバカばかりだから、我々テレビ人が指導監督してやっとるんです」(2003年)
「NHK受信料を値上げして、その一部を民放にも分配するべき」(2005年)

ベストアンサーに選ばれた回答

普通です。
テレビに限らず新聞や雑誌なども全部真実を伝えているわけではありません。ドキュメンタリーやニュースでも内容に演出や編集が必ず入っています。彼らは、人気者や悪者、そして流行などを自分たちで作り上げれると思っているし現に大勢の人間が情報操作に操られています。
これが現実です。
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ウィキペディアにも同様の書き込みがあり、「この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。」とした断り書きがしてある。

 「テレビは洗脳装置」という発言は、ありそうなことだと思う。この発言を聞いて怒りを持った人が書き込んだものと思う。事実がNETのなかで飛び回るのは悪いことではない。ただ、最初の書き込みが間違ったものであっても、違っているものが飛び回ることにもある。そういう恐れもあり得ると、考えさせられた。

 この場合はねつ造と言うことはなさそうだが、事実でないことは書き込まれたら、そのことを知るまで訂正や修正ができない。「YAHOOジャパンの知恵袋」も「ウィキペディア」も、書き込む内容の責任が利用者に依存しているから、悪意を持った宣伝には弱い。まして、パソコンを使用していない人から見たら、随分と危ない仕掛けが出回っているということになる。


2013年2月3日日曜日

ニュースの読み解き


ツイッターの投稿があったと、Facebookに投稿があった。
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これはヒドイ!TBS代表取締役会長・井上弘(2012年 民間放送連盟会長就任 入社式にて)
「君たちは選ばれた人間だ。 君たちは報道によって世の中を動かす側の人間。対して一般国民は我々の情報によって動かされる人間だ。日本は選ばれた人間である我々によって白にも黒にもなる。」
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 TBSは、少しはましかとこれまで思っていたら、こんな程度なのかと愕然とした。これじゃ戦時中の報道とそんなに違わないのじゃないか。われわれは動かされる方の人間で、選ばれなかった人間といわれると、ここまで劣化しているマスコミが、ちゃんとした報道をするわけはないと、変な確信が湧く。

 情報はNET上でもたくさんのニュースが流れているが、見ている限りでは非常に早いし、的確さはある。交流サイトでは、「ガセネタ」も時々はあるが、「友人関係」のやり取りの中では、指摘をされて、補正することもある。

 正確な情報を投稿する「友人」は、実名、生年月日、自己の写真などを出していくことで信頼性を担保される。一定期間NET上での交流を通じれば気心も通じてくる。万全ではないにしても。

 今日は榛名湖のワカサギ釣り解禁見送りのニュースがあった。このニュースは、Yahaooのニュースだったが、Facebookに投稿したものの、反応は鈍かった。つりの仲間が少ないから、さもありなんということだが。
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 群馬県高崎市の榛名湖で先月採取されたワカサギから国の基準(1キロあたり100ベクレル)を超す1キロあたり340ベクレルの放射性セシウムが検出されたため、榛名湖漁業協同組合は2日、理事会を開き、今季の氷上ワカサギ釣りの解禁見送りを決めた。榛名湖のワカサギ釣りは福島第一原発事故後、解禁できないままだ。(朝日新聞デジタル)
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2013年2月2日土曜日

また、海に放射能汚染水を棄てるのか


 福島原発の原子炉冷却汚染水を海に捨てると、東電が発表している。漁協に了解を求めてからやると、前回の反省はしているが、到底納得できるものではない。タンクに溜め込んだものが満杯になったということだが、気持ちだけで言えば原発を容認する不逞の輩に送ってやりたいと思ってしまう。第一、原発稼働を続けるということは、今回に限らず、繰り返す危険性を増大させるということだ。

 活断層の上に日本列島がのっているようなものだから、少なくとも原子力発電は止めるというのが、ベストなことであってもその選択は今ないわけだ。こういう経験を何回も繰り返すという将来まで含めて、容認するわけにはいかない。

 漁協者は生業でやっているわけだが、それだけでない人の生活のなかでも海の恩恵を様々うけ、共生している。これを無視することができるのか。そうでなくとも、環境の悪化で海産物の自力再生は及びもつかなくなっている。福島には、サケが遡上する川がいくつもある。放射性物質が山にも運ばれることになるだろう。また、茨城県沖まで広がることは否定できなし、海洋汚染を承知でやってしまうことで、海とつながる他国の了解を得られるとは思えない。

 NETをみたら、小出裕章京大助教授の話がでてきた。

 巨大タンカーを使って保管するという提案だ。今25万トンと言うことだから、10万トンタンカーを使うということなら、現実的な方法ではないかと思えた。




2013年1月31日木曜日

体罰や暴力は不要という展望をもたなきゃなりません

 柔道日本女子代表の園田監督が辞表を出した。午前中の報道を見る限りでは、止めるまでは一定の時間があるのだろうと思われたが、早い対応だった。園田氏は率直に、「メダル至上主義」を語ったが、まさに名をあげるための桜宮高校と同様な「教育指導」をしていたことを認めたことになった。

 戒告処分で済むと踏んだものが、皮肉なことに体罰、暴力事件の橋下氏の騒動で、下火になっていたものがまた燃え出してしまった。指導も教育も暴力を使うことは絶対にあってはならないという価値感を、本当に共有できるまでは、おおいに明るみに出すべきだという点では結構なことだと思う。

 監督辞任と言う素早い対応が、オリンピック招致に傷をつけないためだという配慮が見える。スポーツマン精神の高揚を図るべきオリンピックが、景気刺激のための関連公共事業推進を本音とするうちは、批判をされるようなまずいところは隠す、ということになってしまう。メダルを獲ることができれば、日本人としてうれしく思うのは当然だ。しかし、スポーツ指導や教育で体罰暴力を肯定する考え方は、「ある程度」「場合によっては」という余地を、彼の橋下氏も持っているようだ。谷議員のコメントにも体罰暴力は否定されるべきという発想は見えない。

 体罰、暴力を含む指導が効果を上げるのだというくびきから抜け出られない限りは、なかなか難しいことになる。指導方法についての手法を考えていくことが重要だし、その方向にむかう取り組みが旺盛にできるように、考えていくべきだと思う。橋下市長のひざ元でおきた暴力事件が、オリンピック招致に熱心な同党の石原氏にも飛んでいったというのは、どういうめぐり合わせかわからないが、戦争という最大の暴力肯定論者に降って湧いたと思うといささか面白くもある。



2013年1月30日水曜日

使い捨ての世の中脱したいもの 4Kテレビ来年7月と言うけど

 フルハイビジョンテレビの4倍の画素数をつかう、「4Kテレビ」を来年7月に世界で初めてスタートさせると総務省が方針を決めた。衛星放送CSから初めてBSに拡大し地上波に広げていくのだという。16年開始を2年前倒しでやる。この画質で見るためには、それに対応したテレビを購入する必要がある。そのための「12年度補正予算」が当然投入される。

 現在の地上デジタル放送は続けられるので視聴には差し支えはなさそうだが、地デジ移行の一服状態を喚起する目的とされている。新技術で世界への先駆けの地位を占めるための業界援助ということになる。所得階層の高い層しか使わないものを、補助金を付けるというやさいしい配慮だ。

 地デジを続けると言っても、放送内容の「差別化」で、このテレビを購入しないとみられない番組編成をされたら、また購入の「無理強い」をされかねない。そしてまた、繰り上げ開発となると、あった方がいいパーツの開発を縮小することもあるだろう。小出しの技術開発を付加価値にして、商品の売り上げを伸ばそうということにならないだろうか。携帯電話やパソコン、スマホのように。次から次と新しいものへ飛びつかせる商法もあくどいが、そういうスタイルが景気を上向きさせると思っているのだろうか。

 B787は、完成品でないことが今明確になった。機体の安全性はボーイング社が「安全認定」して、アメリカの機関も日本の運輸省も調査をせず、それを鵜呑みにして運航を認めている。大事故に至らなかったのは幸いだったが、こんなことはこれまでなかった。乗客が実験台ではたまらない。御巣鷹山の事故だって未解明な部分があったのだから、慎重でなければならなかったはずなのに。

 原発問題、東日本大震災、笹子トンネルの事故にしろ、苛め問題、体罰暴力容認、雇用破壊などなど、大事なことをちっとも解決できない社会=「政府」を作ってきた。まっとうな解決を迫られているのに、これまでと同じ発想で、うまくいくはずはない。だから、6年間に6人の首相が消えて生まれたわけだ。欠陥社会から早く抜け出したほうがいいと、誰しもが思ってはいるのだろうけど。


2013年1月29日火曜日

大盤ふるまいのツケがまた膨らむ


 財政をふんだんに投入して「大型公共事業」を進めた結果が、民主党政権の交代だった。民主党政権がマニフェストを踏みにじる「自民党型」政治になだれ込んで、結局自民党本家にもどってしまった。確かに自民党に期待して投票した人は、増えたわけではなかった。とんでもない死票を生み出す選挙制度の生したことだった。
 
 おまけに核武装を主張する勢力が台頭、憲法を改正することまでの「展望」を持ちえたのだから、ちょっと目をそらすことができない事態だ。参議院選挙までに「カッコよさ」をアピールしておいて、多数をとったうえでのことになるから、いよいよ身に迫ってくることになりそうだ。

 予算規模をこれまでにないような額で積み上げて、経済に刺激を与えることで賃金アップへの影響を拡大できると、使い古された言葉を並べ立てる。今日の連合と財界とのやり取りでは、定期昇給さえ検討の対象だと、早々と「影響」が示されている。だいたいこれまで、どんな「なんとか景気」「なんとか成長」などで、企業が「はいどうぞ賃上げです」といった試はない。労働組合の運動でわずかばかりの譲歩をしただけのことだった。

 従来やっていたことと同じことをやるのは、また同じ結果を生むことになる。生活保護費の受給者が200万人をこえるところまできたのは、一体だれの責任なんだ。多すぎるのは不当な受給のためと言いながら、8%削減すると…なんだろうこれはと考えるまでもなく、受給額を減らすことに意義のある手法であることがミエミエだ。

 大量の貨幣をばらまいても、結局フツウーの暮らし向き以下の人のところへは回らない。こうしたことも従来型のとおりで、財政の借金は消費税でいただこうという算段以外になにも見えない。

 ニュースのでも予算の内容が触れられているが、東日本大震災の対応や原発への財政支出はどうなっているのか、少なくてもこの点からの切り口くらい追及してくれればいいものをと思う。


2013年1月27日日曜日

ミミズは自殺するか

 しばらく前だったが、ヤマメ発眼卵を埋設したカゴの回収で、秋川の沢に入ったときに、ドバミミズが土から這い出しているのを見た。それも一匹や二匹でないたくさんの数が動き回って、不思議な光景に驚いた。

 イワナ釣り(アメマス)に青森の下北半島を回ったことがあった。そのときドバミミズがイワナの最高のごちそうだと教えられた。手に入れるためには、繁殖している場所を知らなければダメだから、身近には手に入れることは難しかった。今は養殖物を売っているから、使うことができる。

 女川に行ったときに、友達が持っていたものを分けてもらって釣ったら、口からはみ出してかじりついているイワナを釣って、なるほどごちそうなんだなと実感した。そんなに美味しいものかとつくづく見れば、確かに肉厚の様子は美味しいかもしれないが、食べてみたいというところまではいかない。

 次にドバミミズにあったのが、銀座界隈の写真を取に行ったときだった。驚くなかれ、銀座数寄屋橋公園だった。雨上がりだったかな?ドバミミズが複数這っているのを、おお、大東京の真ん中にもいるのだなと感激を持って眺めた。

 ところで、そのミミズ君、どうして這い出すのかがずっとわからなかった。コンクリートの上で干からびているのもよく見るし、這い出すのは雨で穴がふさがれて窒息しないように出てくるのかと思っていた。その研究調査をした人がいた。

  →ミミズが自殺?



2013年1月26日土曜日

土曜のくらし点描


 土曜日だが、家の中では息子が仕事に出る以外は皆家庭人だから、いつもの日と違っているわけではない。息子は8時半に朝食を食べると、前夜に言っていたのでその時間に合わせた段取りをしていた。午前中に大きい荷物を送ることになっているので、上から玄関まで降ろしておいた。

 朝食時間には間があるので、ウォーキングに行こうと、溜まった使用済み乾電池を持って出かけた。10分ほどのところの集会所に集積箱があるので、溜まったら持っていくことにしている。寒いから早足で駅のそばを歩いていたらパーマ屋さんに会った。商店街の餅菓子屋さんが開店準備をしていた。昔、子供の学童クラブの父母会で、餅つきのためにコメを蒸かしたものを頼んだことがある。もう30年にもなるか。連れ合いが時々、仏の供えものを買うことがあるが、店の対応が横柄だと文句を言っている。少し置いた先のスーパーも開店準備で、忙しそうに、人が行ったり来たりしていた。

 家に戻ってさて食事かと思いきや、息子がまだ起きていなくて、先に食べることになった。昨夜も遅く帰ってきたので、起きられないのかなと思う一方、自分で起きてこないのはどういうことかと、連れ合いは怒る。それは当然だと思うが、幼児のころから同じスタイルというのも、教育のせいかなと半ばあきらめ掛ける。

 労働基準法を守る事業者はそういないとは思うが、能楽師「業」は相当厳しいようで、収入もままならないで、「いそうろう」の状態になっている。「日本の能楽は、我が家で支えているんだよ」と冗談半分によく言う。年寄り連中は、リハビリだの風呂だのの介護がない日だから、ゆっくりすると降りてこない。


2013年1月25日金曜日

産軍一体が教訓では、戦前に戻る


 高遠菜穂子さんは20035月にイラクに初めて入国し、その後、その当地で、NGOとは別に、個人の立場で、「人道支援」活動に関わった。イラク訪問した最中の200447日に、他の日本人男性2名とともに、「サラヤ・ムジャヒディン」と名乗る武装勢力に監禁されるという事件があった。政府の渡航延期勧告に従わなかった個人、団体の活動について「自己責任」についての議論が小泉首相等々から出された。(ウィキペディア)

 アルジェリア人質事件は、不幸な結末になってしまった。家族に心痛は大変なものだろう。マスコミが微細に報道するのはある面で当然と思う。と同時に、政府専用機を使って帰国とするという扱いが、トップのプラント企業だからかという思いも湧いてくる。人道的支援で活動していた高遠さんとの扱いの違いを考えないわけにはいかないだろう。


 その上、この機会を利用して、海外の「法人救出」には自衛隊を派遣するようにすると政府が狙っている。他国から見れば、軍隊が出ていくのは「軍事行動」だから、それだけで緊張を高めることに作用する。紛争地域に事業を展開することは、いわば私的な行動だから従業者の安全についても、企業が十分責任をもった判断をするべきだ。

 仮に、自衛隊の圧力のもとで、企業活動をしたとしても、危険は避けられない。エネルギー資源の確保のためにという、大義で働くことが「日本国のためになっている」と規定したら、産軍一体の海外進出が成立する、戦前のスタイルがまかり通ることになる。戦前の体制に戻るという、馬鹿げた国はどこにもない。


2013年1月24日木曜日

定年前に止めさせる仕掛けをつくたのは

 教職員の「早期退職」で、国の対応が問われている。退職時期になると、次の生活設計に思いが及ぶのは当たり前だ。3月までいれば退職金が減ってしまうとあれば、生活設計のことを考えて結論を出すのはいわば普通のことだ。

 「人件費削減」が至上の命題のように扱うことに、さしたる批判がされないのが元にある問題だ。年金の2.5%削減などということもやろうとしているわけだから、余計に生活防衛に走ることにもなる。生徒たちを放り出すことにもなるが、その先生に「生活を犠牲にして働け」と言えない。

 先生は「特別」な任務があると思うが、だったら、その処遇をどこに表すのかということも当然考えられるべき。職業選択の自由は「退職金の額」も考慮して決めることも当然想定している。賃金格差を無くすべきは「高い方」に合わせていくのが本来だろう。同じような企業なら、競争相手より高い処遇にするのは自然なこと。

 人材を確保するなら、民間と公務員と競争になっている面もある。社員を徹底的に減らして民間の賃金が抑え込み、その結果の賃金より高い公務員の給与が悪いという宣伝を故意に起こして、処遇全体を切り下げる。その悪循環がひいては日本の経済にも重しになることは、現在の不況を見れば立証されている。

 「公共事業」で印刷した金をふんだんにばらまいて、懐がホクホクする会社もあるだろうが、一線から退いて生活するものの将来も、明るくない。目先の損得に目をいかせている政府のやり口が最大の原因だ。

2013年1月23日水曜日

体罰、暴力の根源に迫らないと


 暴力はいけない、なぜなら刑罰が科せられているから。というと、簡単に結論は出る。でも実態はそう簡単ではない。主張、要求を理解してもらうのではなく、否応なく呑み込んでもらうという性質で手段だ。相手を尊重するとか、人権を考えるとかという、いわば憲法で言われているような理念や思想は、少しも判断の基準としないで、合意させるとが唯一の形態だ。

 人間は暴力を使う手段を知っている。どうしたら傷つけられるか、場合によっては殺せるか。相手が動物のうちは、殺すことをもって空腹を満たすことが、必要不可欠だった。今も生きていくための手段として、その行動をとっている。人が人に対して暴力を用いる行為は、地球上では圧倒的に減ってきたし、平和に生きる願いは万国共通の課題になってはいる。イスラム過激派テロが横行するアルジェリアでも、議会制民主主義制度が確立している。

 そうでいながら、相手を自分の意見に従わせるための暴力は、相変わらず生活の少なくない分野に幅を利かしている。六本木の暴力団による殺人事件も、いまだに追いかけているし、国会には「自衛隊を増強、国防軍にして」などと、暴力を見せひけらかすことを公然と言い放つ。警察の内部や被疑者への対応、自衛隊の内部にかぎらず、企業の中にさえ時によっては暴力を使った脅かしが存在する。

 桜宮高校の体罰は、妙な解決を市長から圧しつけられて本論の「体罰、暴力をどうやってなくすか」の課題が飛んでしまった。在校生8人の記者会見なるものがあったが、生徒の意見のなかに、普通科に編入されることや先生を全部取り換える不当を訴えるものだったが、暴力否定の言葉はなかった。(あったのにカットしたとは思えないが)


 身の回りにある暴力は、深く我々の中に食い込んでいる。問題解決の手段に使わないこと、使ってはならないこと。これは口では言うのは簡単だが、構造的なものができ上がっている。「暴力によらない」「暴力をなくす」には相当のエネルギーがいる。無くすことを主眼にするなら、例えば苛め問題のように文部科学省が調査したらいかがなものか。

 他に暴力行為はないと思っているわけではないのだから。市長の対応を浮き立たせて、反論する父兄や生徒の反応を取り上げる報道が繰り替えされているが、これまでよりは本質論議になっているとはいえ、総選挙前から「第3勢力」といっておだててきたことが、こういう事態を生んでいることもあるように思う。


2013年1月22日火曜日

命がけは誰のためか

 日揮はエンジニアリング界では、トップに立つ企業だ。東洋エンジニアリング、千代田化工建設の御三家の中で、純利益・受注高がダントツだとされている。(ウィキペディア)医療、薬品、食品、原子力などの分野で活動している。

 アルジェリアは、1991年にイスラム主義政党が選挙で圧勝したことがあり、この直後のクーデターで、非常事態宣言が発令されたまま19年も解除されなかった。イスラム原理主義との内戦では10万人以上の犠牲者が出ている。

 日本のエネルギー確保のために、こうした状況下のところへ「エネルギー確保」に日揮が乗り出していたわけだ。いつ起きてもおかしくないことが起きた。人質の救出作戦は、日本におけるそれとは考え方が相当違う。可とするわけではないが、「人質を安全に開放する」という生易しい救出方法とは、背景の違いがある。

 事件が起こっても、情報すらわからぬところへ行くことに、違和感が湧く。「お国のために命がけ」なのか、余程の利益が存在するのか。「企業人」なら会社のために危険なところへ行くのは当たり前なのだろうか。

 日本の軍備を強化する動きが次々と出てくるが、紛争の解決が軍事行動によるものでないということも、ことの本質として見ておきたい。「武力行使でなく、人質の安全ない解放優先」を要請したこととのかい離が存在すると思う。


2013年1月20日日曜日

デジタル怖い

 居間のテレビは、録画ができるようになっている。管理運営権を持っている妻が、録画のHDDがもう一杯になるというので、息子が外付けのHDDを購入してきた。しかし、レコーダーが別にないと動かいないということがわかって、せっかく買ったものを返却することになった。

 ところが従兄弟にその話をしたらしく、義父の見舞いに来た折に、同じものを購入してきてくれた。せっかくだからこの機会に、レコーダーを購入することにしたら、そのレコーダーも調べてくれて連絡をくれた。VHSのダビングもしたいということで、その機器もネットで探して買い込んだ。

 この手のデジタル機器はなんといっても、できれば触りたくないので、面倒くさいだろうなと思いつつ流れにのっていた。VHSレコーダーは業者がセットをしてくれたからよかったが、片方は自力でアンテナコードから映像、音声コードを繋がなくてはならない。 
 二つの機器がどこかでバッティングするのではないかと心配だったが、マニュアルを読んで、いやがる頭を使いながらなんとかやってみた。

 結局アンテナコードが一本足りないことが分かった。息子が持っているとのことで、翌日もらってセットしてみた。外付けのHDDも認識したので大丈夫だったようだ。繋いでみればそんなに難しいことではないんだとわかったものの、集中してあれこれ考えたら少々疲れた。

 最初購入するときに、今の状況が想定できれば、無理をしても買っただろうと思うが、デジタルと聞いただけで、アレルギーが起きそうで考えが及ばなかった。でも、そんなに録画をとって何回もみる見るものなんだろうか。使わないものでもため込むのは、録画に限らないが、ちょっと余計な心配。