2012年6月19日火曜日

泥沼の安全神話から抜けない

 嘉田滋賀県知事は、大飯原発の再稼働について「経済界のこの夏を乗り切れないという悲痛な声を斟酌した」ことに事実上合意した。「企業が納める税金の約半分を占めるガラスや半導体の業界からも、死活問題だと毎日のように意見をもらった」とぎりぎりの判断を強調した。


 税金の半分は企業というのも理屈には違いないが、それなら国の所得税は法人税よりも多いことはどうなるのか。所得税を負担している皆様方のために「安全神話の泥船」に浸かったという結論だ。


 松下大阪市長が関西経済連合森会長(関西電力会長でもある)と会って、夏の電力不足の説得に耳を傾けた。その後の宴会(「宴会」にもびっくりだが)で、「それなら夏だけ」と言い、森会長は「そんなのはできない」と語ったという。先が見える話だ。原発に対する安全神話はマインドコントロールがより根深い。


 オウム真理教の高橋がまだ浅原彰晃の教義を持っているくらいに。というよりもっと前から進めてきた泥沼からぬけ出す気はさらさらない。

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