2012年8月31日金曜日

できるなら 女房リセット してみたい

 サラリーマン川柳も、デジタル社会を詠むものが多くなった。否応なくデジタルの社会構造に組み込まれていくことに、曖昧模糊としたものを感じる。埒外と否定して別のことを選択できるかといえばそうもいかない。しぶしぶ付き合うことになる。

 情報を集める上では非常に便利なグッズには違いない。列車内でモバイル端末を見ている人は多い。隣の座席の人の端末を覗いたら、その文字の小さいこと。やっぱり若者向きか。出てくる情報を指ではじいて、別の情報を探す作業を続けている。

 かの有名な橋下徹氏のツイッターのフォロアー(自分のツイッターを閲覧すると、登録した人の「つぶやき」が自分のラインに流れ込んでくる)は、今814,458人いる。140文字の「つぶやき」を、書き込んだらすぐにみようとする人がこれだけいる。

 彼の人、140文字の掟を破って連続して投稿する。(なんと合法的!)これを都合よく使って、言いたい放題の危ない情報を出しまくるとしたら、いや出しまくって新党をつくるということだから、こんなことまでできる危ないグッズでもあるということ。

 今の政治を見ていると、政策をひっくり返す旧態依然のままだから、気持ちの上では「抹消」してやりたいという気分が起きる。この機に乗じての仕掛けに、自己の地位保全のためにこれになびいて、身の安全を図る輩もいる。

 自分がやってきたことが通らなかったのは、民意に従わなかったこと。この反省抜きに、別の力を借りて議員を続けようなどと姑息なことを考えるのは、政治家というより「政治屋」というべき。この連中への議員報酬は無駄遣いだ。マスコミが取り上げて、投票を誘導するという手法も、いい加減リセットさせなくては。


2012年8月30日木曜日

民意を素直に反映してくれれば


 「少数政党」が統一して提案した問責決議が参院で可決とは、実に愉快なことになった。愉快なこととは、どう見ても圧倒的な民主、自民、公明党の三党合意が吹っ飛んでしまったことだ。

 先の7会派合意で首相の不信任案が提出されてからの展開も、政局をリードした。なぜかと言えば、一番筋が通った策だったからだ。消費税増税や原発稼働、オスプレイ配備強行に対する世論に沿ったものだったから。

 7会派は生れはさまざまではあるが、自民、民主の旧政党の路線継承では立ち行かなくなったから、新党を立ち上げた。これが第一の世論の反映だろう。「二大政党」を無理やり生じさせる目的を持つ今の選挙制度は民主主義からは遠い結論を導く。今の事態がこの実証だろう。

 少数政党が連合したり統一したりして、論議をしたうえで政局を動かすということであれば、今の選挙制度は止めて、比例代表制度を広げて、得票率に応じた議席を配分するということで、充分民意を反映できる制度になると言えるのではないか。

 議員数を減らすとの「耳触りの良さ」でなおこの制度を強化するということでは、民意はもう一段通らなくなる。

2012年8月29日水曜日

せかいのげんぱつどこまでも


(「線路は続くよどこまでも」の替え歌)

原発つづくよ どこまでも
多くの批判を 乗り越えて
はるかな町まで ぼくたちの
たしかな利権が つないでる

安全うたうよ いつまでも
批判勢力を 振り払い
利権に合わせて 僕たちも
楽しい夢の歌 歌おうよ

しかたがなーい
しかたがなーい
くらしのために
し かたが ない

しかたがなーい
しかたがなーい
お金のために
正 当 化
(編集 脱原発中野も・歌声隊)

 「高度成長」のとき公害が日本全体を覆った。「公」とは我々も含んだ言葉かと恐れ入るが、実行犯は言うまでもない。今、揚子江下流にある王子製紙の工場から排水管を建設することについて、環境汚染や健康被害の心配をする地元で抗議が起こっている。環境汚染のつけはいまだに清算されていない日本だから、信頼度合が低いのかもしれない。


 もっともこの抗議活動を「半日騒動」として利用する向きもあるようだが、環境には心配がないということなら、「説明責任」でなんとかなるものではないのか。「中国なら日本ほど規制が厳しくない」などとしたら大問題だ。当時の日本でも公害反対運動が大きく広がった。そのとき「替え歌」もたくさん生まれていた。

2012年8月28日火曜日

流れに掉さす、ときの速さ


 早い。時の流れは非常に早い。だれしも感じると言っているが、後ろから何かに追い立てられているように、身の休ませどころのない瞬間がえんえんと続く。

 何もすることがないという存在よりいいことと思わなくては、やっていかれない。そして体力気力が少々ずつ、かつ確実に下がり萎えていくのに和合しないと、毎日を過ごせない。

 旅の帰りの列車で「義母入院」の連絡あり、そのまま病院に向かう。重体という状況ではないようでなによりだ。

 神も仏もよりどころとはしていないが、身近な人が亡くなったり、病気になったりすることが続くと、関連性がないのになにか因縁めいたことみたいな気持ちが湧く。お払いなどということがよく話されて、断ち切りたい思いをぶつける対象にする。


 しかし、先で起こってくることに、意思で関与できることはなかなかない。被さってくる仕掛人に、とんがらずに冷静にいきたいもの。

2012年8月27日月曜日

つりの会の総会、収穫あり


 釣りの総会の日中の予定を済ませて、呉の夜の町並みを見下ろしながらの交流がひとしきり盛り上がった。会場を設定して頂いた呉の会の方の案内で、二次会へと繰り出す。二次会も釣りの会の活動と、つりを中心にした話題で、いつものように日中の会議の継続の様相となる。短い間の交流だけに、この時の本音まで踏み込んだ話で共同の絆が深まる。

 翌日午前中に次期の活動内容と役員などの確認をして終了となる。午後からは、地元の会長さんのお宅の別荘にお邪魔をすることになる。呉から一時間ほどかかけて、江田島西側で瀬戸内の海を望める小高い丘の中腹の家につく。

 途中買い込んだ食料品を、テーブル一杯並べて交流宴会が始まる。人数が多いと支度も早い。打ち解けた話がすすんで、日中の疲れで早めの就寝としたが、海から吹くはずの風が吹かず全く凪状態で、やむなく扇風機をかけっぱなしで寝ることになった。

 夜中の涼しい風には恵まれなかったが、横になって眺めた上限の月が縁側からの景色のど真ん中を占めて、ビル群のほんのわずかな空間から見る月とは違った風流さを味わうことができた。

 初日、呉の駅前で会場までの地図を見ていたときに、「労釣…」の手製の案内看板をもって、近づいてきた労釣の会員さん。ちょっと感激でした。総会後の案内やもてなしまで、とても世話になり感謝、感激の旅となった。

2012年8月25日土曜日

危ない、危険はごめん

 ジェットスター(格安航空会社)が、ブレーキの不具合で「折り返しの便」を欠航した。天候以外の理由で欠航したのは73日就航以、降7回もあるそうで、安心できない。

 そのうえ、行く先に整備士を置いていないので、成田から派遣とのこと。安かろう悪かろうではまずい。国鉄が分割民営化されたあとも、事故は非常に増えている。「サービスに廉価」はだれしもが望むが、収益優先が事故では話にならない。ベテラン社員を切り捨てている日本航空は大丈夫だろうか。

広島で途中下車

 釣りの会の総会が呉でもたれるので、一日前に出発することにした。ほんらいなら、海の釣りでもやってみたいところだが、段取りが取れなかった。

 折角のチャンスだから、原爆ドームを見ようと広島駅から路面電車に乗った。家族連れや外国人がめだったが、若者のカップルやグループが結構いた。暑い中、ボランティアの話を熱心に聴いている女の子も。原爆ドームを中心にして写真を取ったが、どこからも後方にビルが入ってしまう。存続が問題になったこともあったが、歴史の証人にビルはいらないがなと思った。










2012年8月23日木曜日

釣りの楽しみ、釣って食べる楽しみが


  昨年の10月の時点での、文科省の航空機モニタリングがある。福島第一原発j事故で全国各地に降ったセシウム量を調べたものとされている。このセシウムの数値が大きい順をみてみると、所属する釣りの会が釣り場としているところと、ほとんど重なる。

 魚に関する放射能汚染調査は、漁業権魚種のみしか対象とされていないから、ハゼ、手長エビ、メゴチ、ヤマベなどは調べられていない。どんな魚であれ生態系の一部を占めるのだから、それぞれが生息する状況の中でどれくらいの影響を受けているのかは、調べてもいいことだと思う。

 その集積の上で、全体の評価にも影響してくるのではないだろうか。これから先、人に対しての影響がどうだったかが明らかにされなくてはならないだろう。放射能汚染が影響している場合の検査は、制限されているとも聞く。どこにどれだけ蓄積されて、どう変化しているのかという測定を続ける必要は大いにあると思うのだが、国や自治体の動きはよくない。

たまたま訪れた東久留米市役所には掲示があった


中村隆市ブログ「風の便り」から転載
東京新聞2011103日→ 東京新聞
セシウムの数値が大きい順に並べてみました。   
宮城、福島両県はデータなし
単位:ベクレル/平方メートル
茨城県 40660.0
山形県 22502.0
東京都 17318.0
栃木県 14490.0
埼玉県 12480.0
群馬県 10320.0
千葉県 10095.0
神奈川県 7730.0
岩手県  2973.0
長野県  2492.0





2012年8月22日水曜日

命尽きるまで山越え

 岩手の仙人が夜間にトイレに行く途中で転んで、歯を折ったと従妹から連絡があった。食欲もあるというから心配はなさそうだが、暮れ以来腰を二度も痛めたりして、危なくなったものだ。高齢によるところなのでやむを得ないこともあるのだが。

 こちらの義父は、見舞いでみたところちょっと不機嫌に見える。強心剤の点滴も止めて、心臓に負荷をかけているということだ。人工呼吸器もはずれたので、心臓も含めて自力で働いている。身体はきついのだろう。

 入院前に歩行器でようやく歩いていた状態だったから、その上の状態には回復しないと何回も説明を受けているが、今後はどういう看護になっていくのか、できるのか、リハビリを含めた病院との関係など、考えなくてはならないことが続く。

 手術自体も危険だし、いくつも危険な山があると医師から説明をうけていたが、冠動脈の血管を修理して以降一路順調に回復してくると大丈夫なんだなという気が大きくなってくる。日ごろは「医者はあてにならない」と悪口を言うことが結構あるが、こういう優れた機器を使ってかつまた篤い看護で具合がよくなってくると、信頼の気持ちが湧いてくる。

 体中に心臓の補助や呼吸のためのパイプ、輸血から栄養剤、強心剤などを注入して、モニターを4台もつけていたころから想像もできなかった。 

2012年8月21日火曜日

明るい話は共有したい

 レスリング金メダリストの吉田薫さんが「工事現場の人がパレード」を見ていたけど仕事をしていなくて大丈夫なのかなと思ったと語った。

 大阪市では外勤からの帰庁途中に喫茶店に10分程度、喫茶店に立ち寄ったのは職務専念違反だということで、懲戒処分にした。民間ではその程度のことは大方認められていると弁護士さんが言う。

 外勤の場合は労働基準法で認められている、休憩時間もとることができないのが実情だ。そんなことはわかっているだろうに、「公務員と公務員の組合をのさばらせておくと国が破たんしてしまう」という橋下市長の特異性によるもののようだ。

 事の始まりは、市民通報だとのことだが、公務員と住民との「対峙関係」を煽り立てることで、様々な公務サービスを切っていく手法には要注意だ。橋下市長はツイッターを得意とするが、連続して打ち込みをして、一定箇所を占拠することも多い。

 彼のツイッターが流れる時間帯は、必ずしも公務員の勤務時間外ではない。パレードを見たらその時間だけ賃金カットになるという社会が当たり前になる、とは考えたくない。

2012年8月20日月曜日

議員なんかなりたくない

 小学校6年生のアンケートでは、将来なりたい職業5位までの中に「政治家」はないらしい。政権に着いたものと、ひっくり返そうとする「野党」議員のテレビ映りがどんなみっともないかという現れと言えそう。

 オリンピックが終わって、今日は凱旋パレード。50~70歳代の女性が多かったという報道もある。50万人が集まったと報道してる。メダルをもった選手たちは、やっぱりいい顔している。これだけの人気を、うらやましいと思っている時期の議員候補者たちもいるんだろうな。それ以上に「候補者工作」なんかもやるかもしれない。

 議員活動ではないといいつつ、尖閣列島へ乗り込んで「一人の人間として」マスコミに売り込んでいる連中もいる。出身の自治体の住民に必要な活動がよっぽどないと見える。そんなことで小学6年生のアンケート回答が変わるとは思えない。ところで今日の50万人参加者数に「警視庁発表」ってのはないんだろうか?

2012年8月19日日曜日

知的な潤いで満たされた

 案内をいただいた須山敦行さんの「風景スケッチ展」を見に行った。バイクに乗っていった先でスケッチをしたもので、いわゆる絵葉書的な風景とは一味違う図柄を描いたものだった。

 自分もそういう景色が好きだから、親しい感じでみることができた。淡い色と線で描いているので、カメラで撮る「ピントぴったり」とまったく異質な自由さと柔らかさを感じた。

 その上に、俳句をたしなんでおられて、もし自分ならワザとらしくひねっくってつくるであろうところを、ストレートで端的に表現されているので、とても好感をもてた。余韻を味わいながらの帰り道、喫茶店で暑さしのいだが、店を出たときは未だ夏を感じさせる太陽がきつく照らしていた。

日本が馬鹿にされているとしたら


 日米安保体制の弱体化が「一斉」領土問題を起こしているという考え方はどうなんだろう。オスプレイの配備強行を巡って、安保条約への言及もでてくる状況を言っているとしたら、それこそこれまで、一向に進展できなかった領土問題の経過を見ない議論ではないかと思う。

 これまでの歴史を元にした「交渉」をやればいいいのに、やってきたのは「棚上げ」だった。棚からおろして二国間で話し合うという当たり前のことがなぜできないのか。安保体制、自衛隊、海上保安庁、警察力の発動だけを頼りにしか考えられない発想がそうさせてきたのではないか。

 日本が足元を見られたとしたら、東日本大震災後の対応や、世論に抗しての原発再稼働、アメリカ軍の主張丸のみのオスプレイ配備、なによりマニュフェストを放り投げた民主党政府の態度と、これだけあれば日本の政治は十分に馬鹿にされる。

 率直に言えば、これまでやれなかった政権に代わってもらわなければダメだと論理的には言える。

2012年8月18日土曜日

外れない報道をお願いします


 今日の朝日新聞天声人語に、大阪維新の会について書いている。橋下氏の動きに「思想は保守、小さな政府と分権、手法はトップダウンだろうが。まずは彼らが描く日本と公約見定めたい▲A党派イヤだからB党、B党がダメなのでC党……。かれこれ20年、有権者は早指し将棋よろしく『直感の一票』を投じてきたが、いよいよ長考の時である。むろん新聞やテレビも。次が「外れ」なら国が詰む。」と。

 橋下氏がやっていることや、「維新八策」をよく見て考えろと言いたいのだろうが、それなら大手新聞社が、十分な有権者が戸惑わない記事を構成すべきだ。「直感の一票」はマスコミ自身が、新党が出てくるたびにを持ち上げて、報道したことだ。自覚されていないのか。

 「長考の時」を新聞テレビがのんびりしている場合ではない。有権者、国民生活への影響に視点をあてた記事をどんどん書いてもらいたい。「次が外れなら国が詰む」は国民生活よりも「経済」(財界)への心配か。消費税増税も煽り立てて、強行に手を貸したことは忘れてませんよ。大飯原発の再稼働、危険なオスプレイの唯々諾々配備容認、これだけで十二分に「外れ」だ。

2012年8月17日金曜日

経済誌も無視できず斜め書き…官邸前集会


 一向に書かなかったマスコミが書き始めた 


 首相官邸前で毎週金曜日に行われている反原発デモは開始から4カ月経っても熱気が冷める様子はない。政府が原発再稼働の方針を固めた4月に始めた際の参加者は数百人程度だったが、徐々に増加。関西電力の大飯原発再稼働直前の6月29日には、主催する市民グループ「首都圏反原発連合」発表によると、20万人が詰めかけた。7月29日に行われた国会議事堂前のデモも同様の規模になったと主催者は見る…

と書き出し、

記事中に
…共産党や労働組合が中心となった従来型の脱原発運動と一線を画したことで、子連れの女性や会社員など、これまで脱原発運動とは疎遠だった人々が集まりだした…
という論評を加えている。

 「7.16さようなら原発10万人集会」では、政党の旗も、労働組合の旗も翻っていた。一緒にやれる集会もいいものだと感想もあがった。だいたいこういう集会で万単位の人たちが集まっても、新聞記事の隅にさえ書かず、テレビ報道もしなかったったマスコミの対応には、政党も労働組合も参加者皆怒りを感じていた。

 官邸前の大飯原発再稼働反対の集会の参加者も増えに増えて、自前のネット報道までするに及んで、やっと報道を開始したのが実情ではないか。集会の持ち方もさまざまな工夫されていているのも、参加者を増やしていることも間違いないが、報道する側にいるものが「日本のあるべき将来像」にしっかり目を据えて向かうべきだ。もっとも「経済誌」では望むべくもないか。

2012年8月16日木曜日

生命の重み感じて

 半分眠らされて安静を保っている義父。付けられている器具が沢山で、痛々しい。なにか言いたそうにするが、咽喉にパイプが通っているからままならない。刺激をしすぎると心臓に負担をかけるから、声掛けも控えめにする。

 モニターに囲まれて、画面を見ながら作業する看護士さん。その数三つある。心筋梗塞を直すのが目的の今の治療だが、自力で生命維持をさせるための補助装置。命の重みを感じる。

 それにつけても、命を粗末に扱うことが多すぎる。危険な原発の稼働を、承知でやるのも生命の軽視。命が大事だと思い知った戦後を思い返すことも大切だ。「反省ぬき」に歴史を振り返る報道も多い。ここにも、生命の尊厳への考え方が問われている気がする。

 大津市長が襲われて、怪我をした。いじめをなくす対応に、責任をもっていることは確かでも、暴力で解決するというのは「絶対にダメ」という発想を持たなくてはいけないのだろうと思う。

 魚釣島上陸で、摩擦が起きる。この機に乗じて、警察のピストルの数が少ないだの、巡視艇の作りが弱いだのと動き出す、議員もある。正面から話し合える政府ができないといけないのだろう。

 危機を煽って「武力行使」などということでは、「命」の軽視に陥ってしまう。

2012年8月15日水曜日

終戦67周年の思考


 戦中戦後を生きてきた普通の人=義父が集中治療室に入った。
 今日の朝日新聞のトップ記事は「橋本新党旗揚げへ」だ。日本の経済にも生活にも大きな影響を与える消費税増税強行しか「決められない政治」を進めてきた政党から、またぞろ「あたらしい政党づくり」が画策されている。しかし今度はちょっと異質だ。

 義父が持っていた切り抜き(コーピー)があった。
 昭和231123日読売新聞社説 東京裁判の意義
…いかなる場合でも戦争は決して外部的必然のみによって観るものではない。しかるに彼ら野心的軍人や煽動政治家は、常に戦争必然論を唱え、いわゆる危機が国民の頭の上に覆いかぶさっているような錯覚を与え、遮二無二国民を戦争に駆り立てたのだ。…だが、もしも国民が本当に民主的精神を体得していたならば、また、もしも言論の自由が本当に認められていたならば、断じて国民は彼らのためにこのような戦争に投げいれられなかったであろう。…

 戦争を起こしてはならないという決意を表したものだと思う。そして民主主義の大切さを言っている。67年たった時点でこのことが、十分生きているのかどうかを考えざるを得ない。

 「市政改革プラン素案」について、橋下大阪市長は「非常に重要ですので、どんどんご意見をいただきたい」と述べた。これには過去最多の2万8千件の意見が寄せられ、うち94%が反対の声でというもの。

 「素案」は、敬老パスの有料化をはじめ、全世代にわたって市民施策に大ナタをふるうというもので、橋下市長の公約にはなかったが、当選したら何をやってもいいと言う。「パブコメ(公募した市民の意見)は読んでいない。(報告は)詳細には聞いていない」。

 「パブコメは文句を言いたい人だけが言ってくる仕組み”賛成する人はわざわざ出してこない。市民も暇じゃない」と言い、提出した市民を暇人よばわりし。その上「それが市民の声と言ったら、政治は機能しなくなる」とま言い放った。


「戦争」が表立ったテーマにはなっていないが、民主主義をなんとも思わず真っ向否定する、このスタイルが国政にまで反映するとなると、非常に危険な政治を迫ることになる。自分の所属する政党が壊死していくのは、国民の意向を反した政治信条が誤っていたことで、なお看板を塗り替えて、「民主的精神を体得しない」となれば、大きな負の財産を背負った戦争の反省は、無に帰すことになってしまう。


2012年8月13日月曜日

仙人の棲家の上を飛ぶオスプレイ


 我が仙人が住む岩手山山麓滝沢村。この春先には、イワナ釣りで豊かな自然を満喫させてもらった。ここがオスプレイの低空飛行ルートになっていた。グリーンルートと名が打ってある。

 このルートには青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島の自治体がある。岩手県では八幡平市、滝沢村、雫石町、西和賀町が入っている。自然の環境が十分残って、著名な温泉もあり、豊かな放牧地や観光地が存在する。

 ピンク、オレンジ、パープル、イエロー、ピンクと銘打つ各ルートで、日本列島を「自由」に飛びまわるという。それも、今回のオスプレイ配備に伴う「環境レビュー」で初めてルートを明示されたということ。これまでも「自衛隊の訓練空域」では、まったく勝手な低空飛行訓練をやっていた。

 こんなことが黙って許されていいものか。米中部のニューメキシコ州、コロラド州では、オスプレイや特殊作戦機の低空飛行訓練について、住民の反対で米空軍が無期限の延期措置をとった。
 
 アメリカで住民の意向を取り上げる民主主義が存在するのに、日本でできないわけはない。政府が、アメリカに対してその意思を言うことができればという話だけど。「決められる政治」が求める一つだ。


オリンピック招致で「閉塞」は破れない


 オリンピック招致で東京都が4000億円の準備金を用意しているのだそうで、日本で開催すれば、いまある「閉塞感」を打ち破ることができると言っている。

 閉塞の元をただせば、大飯原発の再稼働を強引に進めたことだし、消費税増税を強行成立してしまったことや、オスプレイの配備をアメリカの意向そのままに配備をしてしまうといったことだ。外交も酷い。北も南も領土問題が解決を求められているのに、話し合い一つできない。

 これは長い間の自民党政治から積み重ねられたものだから、そこからどう切り替えられるのかが「閉塞感」を破ることにつながること。イギリスのロイターの記者は、「消費税増税法案を成立させたのは、良いかどうかは別にして、(決められない政治を)ひとつできた」と表した。

 世論調査の少数意見をすすめているのが今の政治で、そうすることができるのが小選挙区制中心の選挙制度だ。「閉塞感」の元は、元から断たなきゃダメ。日常の生活に明るさを見出すことができない。いいことは一つもないと言えるほどだ。

 オリンピック招致で、関連企業は仕事が入って利益を上げることができるだろうけど。その企業は従業員の賃金をはずむだろうか?絶対にそんなことはない。スカイツリーでは東武資本が独り勝ちといわれている。ビックなしかけで潤うのは一部の企業でしかない。「閉塞感」は破れることはない。

2012年8月11日土曜日

後で消せれば、放言OKでは


 橋下市長が任命した大阪市淀川区の榊区長がツイッターで、自分を批判した人に「アホか、相当暇人やな」と書き込んだ。橋下氏は「一般の有権者にアホとかバカとかの言葉遣いは行政職としては許されない」と言いつつ「ツイッターでの不親切な発言なら事後的にただせばいいのかなと思っている」と庇った。

 ご本人はツイッターを打ちまくって、「放言」を得意としている。公募区長として選んだ責任は当然ありだ。メールや書き込みで言葉を誤って書くことはあるが、アホ、バカ呼ばわりは絶対にない。ごく普通の常識だろう。


 デジタル時代に、書き込んだ誤りを修復するツールはなににつけても設定されている。そうでないと、交流と情報伝達の役を果たせない。しかしだからと言って、後から直せばいいやというのでは、やっぱり程度が知れる。