2025年10月13日月曜日

女性のトップだから良いーは売りになるのか

諸外国並みに女性が国のトップになる時代が日本にもやってきた。女性だからとの期待をかけられると率直に言えればいいが、政治姿勢を見る限りではちょっとそうは単純に言えない。政治を進めるうえで、目の前にあるすべての国民のための課題には×をつけるための「強硬論」が突っ走るのでは、女性であることの意味は感じられない。

女性の地位は言わずもがなで、いまでも多くの場面では男性上位の位置から大きな変化があるとは言えない。今だから特にあらゆる「仕事」に従事する人の不足が生じて、いささか眉唾でもある労働力不足が指摘されるご時世で、活躍のどんな場面でも女性の力も期待される。言いたいのはもちろん組織上では主要な部所はオトコが占めていることであり、国会議員、地方議会議員においてもオトコが圧倒的に占めていることだ。そのなかでも長年政権についている党がとびぬけていることは、その努力はこれっぽっちも見えない。閣僚ともなると申し訳程度に女性を任命するだけで、一体何年続けてきたのか。

社会進出しにくい社会が温存されているなかで、地方議会の首長に女性が選出されることが増えている。伊東市、前橋市の市長が選ばれたのも「女性進出」として歓迎されるべきところ、「反社会的」行動で批判を受けている。残念なことだと思う。選挙では市の政策をめぐっての民意の結果が反映した。両方とも政権党の推薦する候補が敗れたという背景があった。それゆえ、その面からの「攻撃」もあるといえるだろう。

「前橋市長はラブホテルで」などと刺激的に報道しているが、「高松市内のホテルで逢瀬、宿泊」した御仁はすでに、代表職で生き生きと活動している。男女ごとと言えば、オトコに寛容な社会ができ上っている。いま「首相になる覚悟はある」などと言って、何らはばかりない社会がメディアの「努力」によって形成されている。



2025年10月7日火曜日

鴨が逆立ちするのは潜れないからという悲哀

神田川の橋からのぞいたら鴨が逆立ちをして水草や水中にいる生物をあさっていた。ちょっと面白い格好して愛らしくもあるが、いままでそれを見てもそういうものだと思っていた。なぜなそういう格好をするのかを知らなくて、ボーっとしているのを怒られないようにNET検索してみたら、水に潜れないということなんだそう。

越冬のためにやってくる鴨をこの暑さの中で見ることができたのは、「冬が近くて」涼しくなる幸運の使者ともなる。しかし気の毒なことには、神田川の切り立った三面張り水路では、堆積の少ない流れに薄汚れた水草が揺らめいているだけで、昔ながらの「川」であれば繁殖しそうな「動物性たんぱく質」は、鴨の口に入りそうもない。せっかく遠くから訪ねて来てもこれでは栄養失調だ。

これも都市の悲哀なのか、豪雨をしのぐ災害対策が優先されて生物の生息環境に手を回すことはほとんどない。上流部には環境に配慮した造成がされているところもあるが、都会部が近くなるにつれて有様は水路オンリーといった格好だ。(新宿に「親水テラス」施設がある)

鴨の気の毒さは他にもある。「他の野鳥に比べて動きが遅く、捕まえやすい鳥であることが災いして、利用しやすい人や騙されやすい人の比喩として「カモ」と使われること。「ネギしょってこい」はよく使われていた。いまの社会状況はずっと深刻で「カモ」にされることは、これでもかというほどある。鴨にとっても非常に不名誉迷惑な話だ。

元々は徳川将軍家や有力大名家が行っていた伝統猟で、明治時代以降は皇室が維持保存を行っている鴨場の猟では「貢献」している?

鴨場(埼玉と新浜)は、内外の賓客接遇の場としても実施、毎年1115日から翌年215日までの狩猟期間に招かれた閣僚、国会議員、最高裁判所判事や各国の外交使節団の長等がこの独特の技法で自ら鴨を捕獲…

維持保存しているとのことだが、人間の食餌から解放されたのはよしとしても、我が方の身の上を考えると「税金使用」だからね。

訓練したアヒルを使い鴨を猟者が潜む直線的な細い水路に誘導し、飛び立つ瞬間を網で捕獲する。水路で飛翔方向が限定されるため、網を振るだけで子供でも容易に捕獲が可能である。その後捕獲した鴨は国際鳥類標識調査に協力するために種類・性別などを記録し、標識(足環)をつけ放鳥される。

のだって。三番瀬で野鳥観察をつづけている団体(三番瀬セットワーク)はあるけど~




2025年10月5日日曜日

メガソーラー建設で全国に「環境破壊」が拡大

 メガソーラー発電所建設の環境破壊が総裁選でもテーマになっていた。再生可能エネルギーの花形のように扱われているが、熱海の土砂崩れでも問題になり全国各地で問題が広がっているにも関わらず、マスコミの報道が少なくて国や地方の対策がとても甘いものになっている。そんな事態からの指摘を受けて総裁選でも対策を打つことを表明しなくてはならない羽目になった。

産経新聞によると9月24日の総裁選公開討論会で、「太陽光発電など再生可能エネルギーの導入推進を主張してきた小泉進次郎農林水産相は、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の整備が環境面の懸念から地域の反発を招いていることを念頭に、環境破壊につながる開発事業には対応が必要」と語ったと報道されている。

メガソーラーは最近になってマスネディアがようやくいくらか取り上げるようになってはきたものの、ここ数年の間にかなりの速さで建設がすすめられて、全国で環境破壊の声があがっている。

仙台・太白区秋保地区メガソーラー事業 地元住民らが計画中止を求める

横須賀市田浦 メガソーラーは環境にやさしいのか

千葉県・鴨川市のメガソーラー予定地に伐採散乱‥

釧路のメガソーラー建設にはかなり情報がYouTubeに上がっているので割愛

釧路湿原のメガソーラー建設は総面積約27.3ヘクタール

下の画像は福島・在庭坂メガソーラー、開発計画は約60ヘクタールで後楽園球場の13倍近く


福島県全体での法令違反は43件ある


金平茂紀さんのX投稿
福島の復興に乗じて…ソーラーパネルが海のように地表を貼って



2025年9月29日月曜日

”DNA鑑定不正”には驚いた

テレビドラマでは昔から警察の活動を扱ったものが結構多い。筋書きの最後は「正義」の物差しで犯人が確保されて、めでたしとなって幕となる。容疑者の犯罪立証には最近ではDNT鑑定結果が有力な証拠になっている。現在ではDNA鑑定の精度は高いとされているから、その信頼性は高いと思って良いのだろう。

しかし、ドラマではない佐賀県警のDNA鑑定で、632件の鑑定中130件の不正があったとは驚いた。不正は「失敗や悪い成果が発覚し、上司から指摘されるのを避けるため」 「数値改ざんで上司の決裁を得やすくするため」等々ということなので、シロクロを逆さまにする改ざんがまかり通っていたということになる。

これではテレビ視聴の「正義趣向者」としては、ちょっと耐えられない。逆にもしこれがドラマの筋立てとして使われるなら、そのほうが救いになる。

先日「新プロジェクトX冤罪袴田事件」を放映していたが、DNA鑑定も使われている。(来週の続き「新プロジェクトX冤罪袴田事件完結編」で内容が触れられる)以前は鑑定の精度に問題があった。それゆえ他の事件でも証拠としての完全度が問われることもあるらしい。冤罪が起こるべくして起こるという状況では、警察の「正義」がドラマの筋書きだけになってしまう。

それにつけても、本部長の福田氏が記者会見をして、「第三者委員会によるさらなる調査は必要ない」と発言したのはいかがなものだろう。昨今の事件(パワハラ、セクハラなど)では第三者委員会が立ち上げられているけど…不正を巡っては、県弁護士会などが第三者委による検証を求めている。

YAHOOニュース

佐賀県警の”DNA鑑定不正” 「ほかの科捜研でも」専門家が指摘 警察庁の通達『なるべく』が示す甘さ 「上司のチェックで防げるレベルの話ではない」


 

2025年9月25日木曜日

(新庄祭り戦記)8月26日の日記から

 古びた、そして掃除には手の回らない宿を8時半に出ることにした。「また来てください」の言葉に失礼ながら娘と顔を見合わせた。(ここだけの話、新庄祭りの期間は市内の限られた宿泊施設は予約取れなかった)しかし朝夕の食べ物が非常に気に入った。量が多くないし、きちんともてなしの食材を使っているがとても良かった。

朝食前に宿のすぐ前で、朝市の時間が終わって、片付けかけた叔母ちゃんから、ユーゴ(ユウガオ)を買って抱えて旅館の玄関に置いた。いったん3階まで運ぶか迷い、結局3階まで安くて重いお土産を3階まで上って運んだ。

帰りにも見送りしてくれたお婆ちゃんは長い間「おかみ」として采配をしてきたことだろう。息子夫婦らしき人にかかえられて、挨拶をしてくれた。何回もおとずれた肘折温泉の記憶に残る一ページになった。

新庄祭りの最終日は、駅前通りに集合している山車の披露目とお囃子の演奏があった。若手から中高生小学生と思しき子どもたちも、囃子の笛、太鼓と鉦に加わって、賑やかな囃子を奏楽していた。11時に撮影を終えて移動することにした。

汗ぐしょのTシャツを車の陰で着替えてさっぱりした。13時に西置賜郡の「十割そば紅五郎」へ。なんと注文がスマホ。回数券もスマホ利用とは恐れ入った。IC社会は山形も埒外ではない。

今日の宿は小野川温泉の「やなかわ温泉」。部屋が広くてきれい。ほかに客がいなそうだ。冷蔵庫に大びんのビールが入っていて800円だ。うれしくなって部屋飲みする。一本飲んだらけっこう効いたようだった。夕食には冷酒にした。まかないの人との会話が「米騒動」だった。飲酒4










2025年9月22日月曜日

総裁選の≪熱い≫戦いを持ち上げるマスメディア

ようやく朝方に涼しさが届くようになった。ともかく暑くてたまらない酷暑が去るかと思えば、線状降水帯なるものが、豪雨を続けてとんでもない災害を引き起こしている。マスメディアが総裁選レースを連日報じているが、あんまり涼しくなる話題ではない。

総裁選を通じて政権党が変わるのかどうかは、これまでの所業を見ていればわかるが、朝日新聞のアンケートによると、自民党が変わるとする人は26%、変わらないとする人は68%なのだとか。もういい加減に大きめの変化が期待されているといっていいのだろう。総裁選の候補者がこれまでの政治の枠内で、つまり議会での様々な意見に見向くことはなしにやっていこうということなので、これはダメだと思われるのは当然なことかもしれない。

物価の上昇に対する消費税減税についても、世論調査では比較多数の結果になっている。少々の税からの「戻し」でしかやらないということなら、小手先のごまかしということだ。賃金を上げるという点も、とても違和感がある。

およそ企業は利益をあげるため人件費をいかに抑え込むかということに執心する。「コスト削減」という目的で株主に納得させる活動、(つまり株価の反映)をしているので、その味方である政府はそれゆえ賃上げを「お願いする」次元の、またぞろ減税を策す。賃上げは労使交渉でやるものだから、労働組合がまともであれば成果が上がることは違いない。

総裁選候補者がもし目を見張るような、例えば「温暖化対策に命を懸ける」だのと言ったら…核兵器禁止条約参加を望むことに73%の世論が賛成していることに「自民党としても…」といったことを言うなら、ちょっとは見直してもいいけど、それはむりなことなのだろう。であれば粛々と政権から去っていただくのがこの先のあり様となるんじゃないだろうか。秋は短いというから、せめて涼しい話題が欲しい。









2025年9月15日月曜日

故郷新庄祭りのお囃子見納めかも

8月24日~26日に例祭となっているイナカの祭りに行った。多分この先また行くことができないかもと、本音半分の気持ちで行くことにした。小学生時分の子供のころ東京に出て来て(親父の都合でだ)、夏休みになると、叔父のところにやっかいになって過ごしたものだった。そのときに今のような「…そ」暑さだった記憶はないが、だれかに連れられて暑い夜に祭りを見た記憶はある。

3歳にもなったころにはもうその場を引っ越していたから、あとでの回帰の記憶に残る祭りが頭に残っているわけだ。それも笛の音で…だが笛の音も、なにしろそのあと60年以上もたったことでやや不鮮明なことになっている。山車の引手の「チェリンコヤッサー」が掛け声になって記憶に残る。通りかかっていることはあっても、祭りの時期には訪れなかった。理由はないが故郷にこだわるほどの愛着はもう薄れていた事情はある。

今はそんなことにこだわる歳でもないから、その囃子の掛け声をもう一度聞いておこうかというのが今回の趣旨だった。NETのサイトを確認できるのも、今どきの便利さで簡易で便利だ。現在は、国重要無形民俗文化財、ユネスコ無形文化遺産の登録がされているとのこと。でも宿泊施設などはしいて増やすということではないらしい。高名な祭りではないからなのだろうか。

善し悪しは置くとして、わが故郷に高級ホテルなどが建ってワサワサと観光客が押し掛けるのでは「祭りの文化的伝統」とは本末転倒だし、新庄藩の威勢を語り継ぐだけのちんまりした遺産文化で十分いい。心配した駐車場も案内の場で駐車可能であったし、なにせ大きくないエリアのことなので写真を撮るにも動き回るにも、必死の思いはしないで済んだ。

とても不思議に思ったのは子供たちで、「少子化」というキーワードがどこの世界かと思わされたこと。じつにたくさんの子供たちが祭りに参加している。「高齢者」は気にしてみるほどに見当たらないのはどうしてなのだろう。

この祭りの歴史には記録に残っていない部分があるらしい。公表では270年となっているが、これまでの祭りについての資料があれば知らせてもらいたいとの取り組みもなされている。自分の故郷ながら己に似て「おおざっぱな」記録ではもったいない限りだ。20台の山車が各町で製作されて、祭りの期間に披露目される。

「お婆さん」というタイトルが面白かった。おばあさんの足元に蛇がうごめいていて、なにやらの物語を形成しているものと思うが、今どきのというか、これからの文化的創造として残っていくことなのだろうか。