2012年8月22日水曜日

命尽きるまで山越え

 岩手の仙人が夜間にトイレに行く途中で転んで、歯を折ったと従妹から連絡があった。食欲もあるというから心配はなさそうだが、暮れ以来腰を二度も痛めたりして、危なくなったものだ。高齢によるところなのでやむを得ないこともあるのだが。

 こちらの義父は、見舞いでみたところちょっと不機嫌に見える。強心剤の点滴も止めて、心臓に負荷をかけているということだ。人工呼吸器もはずれたので、心臓も含めて自力で働いている。身体はきついのだろう。

 入院前に歩行器でようやく歩いていた状態だったから、その上の状態には回復しないと何回も説明を受けているが、今後はどういう看護になっていくのか、できるのか、リハビリを含めた病院との関係など、考えなくてはならないことが続く。

 手術自体も危険だし、いくつも危険な山があると医師から説明をうけていたが、冠動脈の血管を修理して以降一路順調に回復してくると大丈夫なんだなという気が大きくなってくる。日ごろは「医者はあてにならない」と悪口を言うことが結構あるが、こういう優れた機器を使ってかつまた篤い看護で具合がよくなってくると、信頼の気持ちが湧いてくる。

 体中に心臓の補助や呼吸のためのパイプ、輸血から栄養剤、強心剤などを注入して、モニターを4台もつけていたころから想像もできなかった。