2013年1月8日火曜日

言いたいことをいうのは大変


 打てば響くような会話と、言い表したいことを文にするのとではだいぶ違う。だいぶ違うというよりも全く違うものといったほうがいいのか。会話は会話でとても難しい。いもどきよく言う「ジコチュウ」も自分の話を聞いてもらいたいということで、合わせて相槌をうつと取り留めなく流れてくる話もある。

 ただのダベリングで延々とつづく打ち合う話をしているのも見るが、結論は「だから私はこうなんだ」というセンテンスが3回もでてきて、その話は終わる。なにかの会議ではないから、「…の報告です」と言って終了するのとは違うわけだから、ちっぽけな話題でもそのやり取りの過程が、当人同士にとっては大切な交流で、心を満たすことになっているのだろう。

 言いたいことを文で書く方も楽ではない。一番怖いと思うのは、自分で分かっていても、的確に表現できないこと。これはよくある。だから、何回も推敲するのが一番の対策だ。他人に読んで確かめてもらうのが一番いいのだろうが、そんな時間の余裕のある人は、まずいないだろう。書くことを仕事にしている人か、目的のグループとかくらいなもの。他人に指摘される機会がれば幸いだ。何回推敲しても、自分の限界もあることだから、よっぽどの幸運に合わないかぎり、いいものに到達することはできない。素人はそれでもいいじゃないかと自分で慰めることにして、また次の作業に取り掛かる。