2016年12月10日土曜日

風が強くてイチョウの葉が散る

 朝がた風が強く吹いて、イチョウの葉が昨日よりもたくさん歩道ちている。イチョウの葉を踏みながら、「危篤」状態の義母が一昨日から入院している病院に向かう。とりあえず小康といっていいのか、脈拍が上がり下がりしながらも、命がつながっている。

 救急車で「大」病院の救急センターに運ばれて、一般病棟移っても長居ができないから、転院してリハビリ名目の治療がされていた。見た目でも身体の状態は落ちていく一方で良くなる期待はもてない。日を追うごとに呼吸がつらそうな様子が進んでいる。点滴だけの状態では、家に帰るということも無理そうだ。

 昨日参議院本会議でTPPが強行に採決されて、多国籍企業で生きていかれる企業以外は、過酷な競争に放り込まれる枠組みが押し付けられた。それもアメリカがやめると言っているものを、前のめりで決めるということだから、なんということなのだろう。アメリカにその転換をうながすためという余計なお世話のことだ。

 昨日のニュースで、福島第一原発の廃炉、賠償に21.5兆円を消費者に負担をするという驚いた話。こういうときは「自己責任」というワードは隠れて見えなくなる。今朝のNHKの「週刊ニュース深読み」でもTPPも廃炉賠償費用の負担もとりあげず、カジノ議案についての動きを、自民党内部からの批判も浴びている状況により、様々な意見をということで少々取り上げただけだ。

 このところ、マスコミはおしなべて韓国大統領の弾劾案可決のニュースを一面トップの扱いで、不正追及の「正義に味方」になりきっている。だから日本の政治の酷さをみごとに目くらまししている。まったくマスコミは腰の抜けた状態だ。それ以上に、これでは簡単に戦争に道にもっていかれる体制ではないかと思うと、背筋が寒くなってくる。病院の集会場で「どこかで春が」の曲がかけられている。患者さん安寧を思ってのことだろう。春は必ず来るとしても、暗澹たる気持ちはぬぐえない。