2016年9月20日火曜日

急いで回ったロシア5日間

 費用が安いのを見込んでだから、贅沢は言えないが、5日間のうち現地で3泊の旅とは、きついものだ。観光地でのガイドの話も、うなずいて聞いていた記憶はあるが、ほとんど頭には残っていない。例によって写真を撮ることが主眼になっているから、余計にそうなのだ。

 昼食や夕食時、あるいは時間外でも、せっかく見た「いいもの」の話にでもなればいいのだが、話題はなかなかそうは流れない。ガイドの態度がどうだったとか、同行者の周辺情報だとかということになって、アルコールが回るに従い話も回る。あとから見直して思い出すのも楽しみのうちとしておくのが落としどころだ。もっとも歴史を紐解いて予備知識を得ていくというのも、自分は海外に慣れていないせいかなかなかできない。

 なにしろ優先順位は写真撮りなのだから、行った先の遭遇の瞬間を切り取るという狭い動機では、味わうどころでないのも率直なところ。でも、もったいないな。どれだけの歴史を刻んでいるのか、突っ込んでいけばきりがないだろうけど簡便でもいい、アウトラインでもつかんでおきたいところだ。

 32人の同行者で廻って歩くのは大変でも、写真を撮るとなるとグループが大きいから目立つのがいい。少し遅れ気味になっても、シャッターを押してから目を上げると、後方のメンバーがすぐわかる。現地のガイドさんが前方で見学場所の説明し、末尾で日本のガイドさんが目を光らせているから、迷惑がかからないように始終小走りに追いついていく。

 私の場合は旅慣れていないので、手荷物検査で気を遣う。面倒この上なくて、よく止められてしまう。ズボンのバンドも外すのだから、身づくろいまで必要で、ここでも遅れていく。このスタイルの5日間なので、すっかりくたびれ果ててしまった。帰りの成田空港から上野へ京成で出て、改札を出て歩き始めたところで、カメラが入ったリュックを網棚に忘れていることに気が付いた。改札まで戻ったら届いていて事なきを得た。

 それにしてもエルミタージュ美術館とはすごい。権勢をもって集めたという凄さに感心かつ驚いた。