2013年10月28日月曜日

イノシシの食性とセシウムの関係はどうなのだろう

 イノシシの食性は人間と似ているとの説明がある。雑食性で大概のものはよく食べるから、採りこむ食物からセシウムが体内に蓄積されるのだろう。HPで探ってみると、食性が人間と似ているというより、もっと幅は広いようだ。セシウムは、畑よりも原野、原野よりも森が減りにくい。イノシシは森の中を歩き回って食餌する。

 チェルノブイリのビデオでは、キノコを主食にしているほど多く摂取している(ほかに食べ物が少ない)家族が、内部被曝の検査をしたとき、かなり高い体内被曝をしているということだった。このキノコは森の中に生えていて、住民はみな採りに行っている。(イノシシがキノコを食べるかどうかはわからないが、イノシシは生態の研究があまりされていないとか)

 HPを探ってみると、ミミズが好物の一つであるらしい。ミミズは落ちて朽ちた葉を常食としているから、セシウムを生体濃縮しているのではないだろうか。イノシシはその他、植物の根やら木の実やらからもセシウムを取り組んでいる可能性が高い。ミミズは重金属や農薬などの薬剤に汚染された土壌に生息すると、それらの汚染物質を生物濃縮すると説明されている。

 鼻を地面にこすり付けで移動し、ミミズを一挙に食べる。また、穴を掘ってそこに落ちた落ち葉に集まる「生き物」を餌とするということもあるらしい。こうなると、千葉県のイノシシからセシウムが出ているということは、説明がつく。

 人間の場合は危険を認知できるし、不十分ながら食物のセシウム量を計ることもできるが、イノシシはそうはいかない。
イノシシのセシウム放射能汚染濃度を計っているのは、「人間の食用」としているからだ。100ベクレルを越えなければOKという危ない基準で、料理に回されたら、美味しくいただいて喜んでいられるものか。生物濃縮は人間の場合でもあるわけだから。

イノシシの食性メモ
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植物の地下茎・果実・タケノコなどを食べる草食に非常に偏った雑食性(植物質:動物質≒91)である。動物質は季節の変化に応じて昆虫類・ミミズ・サワガニ、ヘビなどを食べる。食味が良く簡単に手に入れられる農作物を求めて人家近辺にも出没することがある。鳥類・アカシカ・小型哺乳類なども採餌するが、死骸が落ちていた時に食餌する。(群馬県立自然史博物)

野性のイノシシの場合、植物質のものですと草や木の葉、根、果実、菌類などを食べ、動物質のものは様々な昆虫をはじめ、ミミズ、カエル、ネズミ

島根のイノシシはドングリが栄養分として良い食べ物になっているとの調査

太田市八王子丘陵で捕獲されたメスのイノシシの胃・腸内容物の分析を行い,周辺植生との比較検討を行った.当該地域のイノシシは,丘陵縁辺や耕作放棄地,放棄桑園などに繁茂するクズ(Puetaria lobata)や草本類をベースに,季節に応じた農作物を広く利用しており,また,耕作地に残された農作物も食資源

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