2019年6月24日月曜日

ヤマベが増えているという記事、実感はない

 以下は古い記事になるけれども、結論部分の「全国で増殖している」とは実感からは程遠い。
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高水温、オイカワ増加 名古屋・天白川に生物多様性の危機 /愛知
2010年9月20日 読売新聞

 名古屋市南東部を流れる天白川で、コイ科の淡水魚オイカワが増えていることが、谷口義則・名城大准教授(魚類生態学)の調査で分かった。同川水系では100平方メートル当たり100匹を超え、北西部を流れる庄内川水系などの他の河川より5倍以上多いという。

 護岸がコンクリートで固められ、ヒートアイランドの影響を受け、水温が高くなっていることが一因とみられ、谷口准教授は「一つの種類が増えすぎ、生物多様性が失われる恐れがある」と指摘する。

 谷口准教授は昨年8〜10月、市内19河川の28か所に水温記録装置を設置。各河川の水温と合わせて、魚類の生息も調べた。その結果、天白川や支流の藤川では8月に最高水温が31度に達し、庄内川水系の河川では23〜25度にとどまっていた。

 都市部を流れる天白川は水量が少ない上にコンクリートの護岸が多く、ヒートアイランド現象などの影響を受けやすい。一方、庄内川水系は水量が豊富で、緑地も多く残っていることから水温が低いという。

 天白川水系の生息調査では、高水温に適応できるオイカワが、場所によっては100平方メートルあたり100匹以上確認され、庄内川水系の5〜7倍に上った。代わって、かつては見られたウナギの仲間のスナヤツメは確認できず、タナゴ類やカワムツも減少していた。

 谷口准教授は「水温が高くなって、生息する魚の種類が均一化しつつある。ブラックバスなどの外来種も高温に強く、オイカワから外来種に代わっていく可能性もある。水辺などに緑を増やし、直射日光が川に当たらない構造にするなど、生物にとって優しい河川にすることが大切だ」と指摘している。

「オイカワ」全長約15センチで、コイ科に属する淡水魚。アユの放流に交じり各地に広がったとされ、現在は沖縄県と北海道を除く国内河川の下流域や湖に生息する。河川改修による平瀬の拡大で、全国で増殖している。
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