2013年7月24日水曜日

選挙や社会運動にNETの効用は大きくなっていきそう

会社側から「従業員が入れ替わらないと店の新鮮度が落ちる」と言われて
 カフェ・ベローチェで計4年11カ月勤務。3カ月ごとに契約を更新していたが、12年3月に会社から契約更新の上限を15回にすると通達があり、13年6月に雇い止めを通告された。
  正社員とほぼ同じ業務をこなし、契約更新も機械的・形式的なものだったとして、代理人の笹山尚人弁護士は「正社員の解雇と同一視すべきで、合理的な理由のない雇い止めは無効」と主張している。

 会社側は「定期的に従業員が入れ替わって若返った方がよい。これを『鮮度』と呼んでいて、従業員が入れ替わらないとその店の新鮮度が落ちる」と発言した。女性は「野菜や魚のように『鮮度』と言われ、賞味期限切れのような言い方は許せない。生活の糧と同時に人としての価値も奪われた」と話している。

 人間の「働き」を資源化(モノ)扱いしていることはとんでもないと思うが、こういうことが、当たり前の社会に出来上がってきた。今回の参議院選挙でも、ブラック企業への批判は大きく広がった。この「ブラック企業」で高名になったワタミフードサービス株式会社の渡邉美樹氏は比例代表でようやく当選になったが、このときNETに飛んでいた情報のひとつに、こんな書き込みがある。
□こんなに苦戦したってのが正直意外
評判なんて関係なしに楽々当選すると思ってた
TVやネットの力って意外と大きい、そして有権者って意外と賢い
そう思った
□まじかよ・・・ これに関しては共産やってくれとしか

 今回二年目になるとのことだが、ブラック企業を告発する「ブラック企業大賞」が、目下投票が実施されており、811日に対象が発表されるとのことで、渡邉氏はいまのところ、18597票でダントツの1位になっている。

ブラック企業大賞とは…(HPから)
 パワハラ、セクハラ、残業代未払い、長時間労働、派遣差別、偽装請負・・・。日本の労働環境はいまますます悪化の一途をたどっています。それらの職場はここ数年で「ブラック企業」と称され、社会的にも注目されつつあります。しかし個別事例の調査やその問題の発信・解決も簡単ではなく、ブラック企業で働く当事者は、不当な処遇を受けていても声をあげられる状況ではありません。さらにはブラック企業を生み出す社会・経済的な構造についての分析や提言についても不十分であるため、きわだったブラック企業の存在は一時的に取り上げられても、企業全体・働く場全体の質の向上にはなかなか結びついていません。そこで私たちは、ブラック企業の個別の事例はもちろんのこと、それら企業を生み出す背景や社会構造の問題を広く伝え、誰もが安心して働ける環境をつくることをめざして「ブラック企業大賞企画委員会」を立ち上げました。
 ノミネートされている8社は
1.ワタミフードサービス株式会社    
2.株式会社クロスカンパニー株式会社クロスカンパニー
3.株式会社ベネッセコーポレーション
4.株式会社サン・チャレンジ(ステーキのくいしんぼ)
5.株式会社 王将フードサービス(餃子の王将)
6.西濃運輸株式会社
7.株式会社東急ハンズ
8.国立大学法人東北大学


 NET選挙が話題だが、こんな風に広がっているNETが、これからの社会運動にも影響を大きくしていくだろう。「エジプトのNET革命」がここでまたチラついて見える気がする。