2012年12月22日土曜日

記念切手のプレミアムの夢話と貧乏人

 40年も前の記念切手を、義母からもらった。20円のシートが大半で、50円のシートが3枚だ。プレミアがついているのではないかと、すぐよこしまな考えで、調べてみた。買い取りの業者をネット検索してみたら、業者がいくつかでてきた。サアいくらだろうとよく見れば何のことはない高くても81%という価格。16.2円程度ということだ。40%台という業者もある。

 説明では、大量に出回っているのに反して、コレクターは減っているという。だから早く売れと。プレミアどころの話ではない。郵便局でも交換するだろうと思って調べてみたら、切手一枚につき5円の手数料になっている。20円切手が15円の「資産価値」しかない。75%という価格になってしまう。さる業者に電話をしてみたら、そのシートでは45%が元で、15%の上乗せ中ですと返ってきた。60%では郵便局での交換の方がいい。

 結局20円切手は最高で16.2円分なので、郵便局と均衡していて馴れ合いみたいになっている。もっとも、郵政は「民営」だから当たり前か。買い取り業者へは新宿まで出ていく交通費も1.2円の差ではまかなえない。やっぱり郵便局を使うしかなさそうだが、5円引きはなんとしても癪だ。

 自分も小学生のころに一所懸命集めていたが、引っ越しを重ねるうちに行方不明になってしまった。宝物をなくした悔しい記憶を残していたが、今回の事件はその長年の悔しさを晴らしてくれることにはなった。せっかくもらった切手は、つりの会の郵送代としてありがたくいただいた。3枚張るのがちょっと手間だけど。結局のところ貧乏人は貧乏人の世界で暮らしているということだ。