2013年7月28日日曜日

誰から誰を守るのか

 原発警戒部隊は「最後のとりで」 警察庁長官が激励(東京新聞WEB共同)との報道があった。警察庁の米田壮長官が東京電力福島第1原発でテロリストによる襲撃などに備えて第1、第2原発を警備している県警の銃器対策部隊員らに「原発防護はいくつもの措置の組み合わせによるが、諸君は最後のとりでだ」と激励した。
 この銃器対策部隊は原発事故前から、サブマシンガンやライフルを携行し、交代制で24時間、原発や関連施設を警戒しているという。「テロリスト」なるものの存在を想定してのことというが、一体だれがそんなところへ行くのかわからない。それ以上危険なところはないというところにわざわざいって、原発の放射能拡散対策を妨害?

 他国からミサイルが飛んでくることを想定内としているのは、それさえも疑問のうえに、対策などできていない。発射されたノドンの追尾、破壊もできないのだから。国内のテロリストとは誰なんだろう。まさか国会前の「原発無くせ」の声にテロリストの幻影をみているわけじゃないだろうな。

 「在日特権を許さない会」が在日韓国・朝鮮人に「ぶっ殺せ」などという相当過激な言葉を叫んで、デモが繰り返されている。そんなことはやめよう、という働きかけのアピールもされているが、テレビに映る様子を見ると、機動隊がそのデモを守っている体勢をとっている。これまでの体験では、デモに対しては規制の態度しか見たことなかったのに。
 これも誰から誰を守っているのかという点で、おおいに疑問だ。デモは表現の自由の大事なものだが、「野放し」にはならないだろう。検察・警察への信頼が、不祥事の多発や発覚する冤罪事件で薄まるばかりでは、よくない。


18日朝日社説