2021年7月11日日曜日

「7月豪雨災害」が繰り返される

 「線状降水帯」として被害を受けることになった「梅雨」。ことは年中行事のようになってきた。気候変動の影響を受けての事だとは、「わかっていること」とされているのかどうか知らないが、公式公的にはその状況が正面から議論されているとは見えない。

 熱海の土砂崩れは、直接の原因は豪雨にある。極端な気候の変動は世界的に広がって、その対応に国によっては議論がすすんで、積極的な温室ガス対策を公表している。日本はどれほどのものなのだろうか。東日本震災の復興を中身より「五輪」で表する?などという心もとない災害対策で、起きてしまったことにさえ腰の据わった公的な支援がなされない。

 熱海の災害は、「不動産開発」をめぐって自治体と「争い」があったとのことも報道されている。総じて甘い規制のうえに抜け道があって、結果として責任が宙に浮かぶようになっている。山を削って開発に備え削った土をどこかへ運ぶ、都市開発のときでも発生した残土は、下請け業者の手を経てどこか行方不明。都市部や住宅地開発では背景にこの積み重ねがある。政治が手を出さなければならないことを抜きにして、「線状降水帯」の責任に押し付けるということにはならないと思う。

土湯温泉