2020年1月20日月曜日

アメヤ横丁も外国人のテリトリーになったか


 上野での宴会は何回もあったから場馴れできた。「上野」という響きには、中学の頃に二等列車に乗って、田舎へ行った思い出もつながっている。時代の変化があっても、変わらない風景への親近感もある。

 いつもだいたい行く宴会場をセットしてもらって、わが身は待ち合わせ時間と店さえ忘れなければ心配ない。小一時間で着くところなので、いつもカメラを抱えていくつもりでいる。とはいえ人並みに「支度時間の増加」に阻まれて、それがかなわないこともある。

 暮れの望年会は宴席を二つ重ねたあと、アメや横丁に行ってみた。さすがの賑わいだった。暮れのニュースでは必ずアメや横丁の様子を放映するが、かつて映し出されたに商店の様子はずいぶん変わった。正月料理の品ぞろえを見て歩くよりは、日常使う衣類や靴などの店が多く見える。立ち食いや飲食の店などが目立って、生ものを扱っているところは少ない。

 いつ頃だったか釣りの餌に使うイクラを買った。そのイクラは安かったが、粒がポンポンして、皮に張りがあった。人造イクラだったと後から分かった。そのころの熱気は今感じられなくなった。外国の観光客が闊歩する街は、日本の原風景としてもう一つピンとこない。