2013年3月25日月曜日

打ち出の小づちで大盤ふるまいの結果は


 キプロス政府が、ECからの支援資金1兆円2300億円を受け入れにともなって、2大銀行の預金者から直接資本の穴埋めをさせるということで、預金から負担をさせるということに、預金者から大反発をうけた。1230万円以下は保障されるということで、とりあえずは収まったようだが、今後詳細を詰めるということで、問題の先送りの模様だ。預金からもっていくという凄い徴収方法だ。

 日本は景気回復させるといいながら、莫大な国債を発行して、資金を市場に流し込むための政府主導の「事業」を展開する。財政赤字は、そうとう危険なところまできているはずだ。消費税率引き上げによる「打ち出の小づち」つきで大盤ふるまいでいいわけはない。


 これまでどおりの成長戦略だから、成長するという確信を語る人はいない。国会で追及されて、ボーナスの上澄みを少しだけ出したとしても、消費が上向く決定打としては全く不足している。従業者の賃金を引き上げて、非正規雇用の形態を改善し、所得総体を増やして消費拡大につなげるということを、もっと進めるべきだ。そしたら、健康保険や税の増収にもなる。内部留保で資金を置いておくのが能ではない。

 この先消費税増税と各種の保険料引き上げ、年金額の引き下げ、これにTPPによる関税ゼロとなれば、生活への打撃はもちろん、企業の存続まで危うくなるところもたくさん出てくるだろう。