2017年2月5日日曜日

キューバの人たちの生活・車 キューバその4

 今あるものを利用するのは理に適うこと。日本でも着物は浴衣になりおむつになっていった。いまは、大量消費時代を金科玉条にして、さして反省のないまま、あればあるほど良いという感覚が醸造されている。たまたまテレビで見たのだが、「MOTTAINAIもったいない」という言葉を、ケニアのノーベル平和賞受賞者ワンガリ・マータイさんが来日した折に、その意味に感銘して、世界に広げるという決意で実践をしたとのこと。ご本人は亡くなられたが、後継者マリナ・シルバさんも次世代へのメッセージとして世界に広げている。http://www.mottainai.info/jp/about/#anc01
~~~
マリナ・シルバさん
日本語「もったいない」が、マータイさんが取り組む資源の有効活用、3RReduceReuseRecycle)を一言で表す言葉であり、さらに命の大切さや、かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)という意味も込められていることを知り、子供たち、次世代へのメッセージを 含んだ言葉として深く感銘。環境を守る国際語「MOTTAINAI」として世界に広げることを決意しました。
~~~
 「もったいない」というよき共通の概念が、実は日本では薄れてきているのは恥ずかしい限りだ。当たり前のことを絶やさずにしておきたいものだ。キューバで古い建物や年代物の車をみて、この「もったいない」という言葉が頭に浮かぶ。この有様の真っただ中ということが、歩き回って理解できる。

 年代物の乗用車は実用ということはもちろんあるだろうが、観光客を乗せる「お遊び」としてタクシー営業をしている。ツアー同行のメンバーもその車をチャーターして観光地を巡った。観光客は中国製の公営チャーターバスで移動している。新しくはないがオンボロということはない。「足」としては、乗り合いトラック交通が許されていて、廉価な乗車料金で済むらしい。タクシーは「公営」のものがあって、料金が決められているようだ。使うときは黄色のタクシーをとガイドさんから説明された。写真撮影メンバーはこれを利用した。年代物の車も登録することによって、タクシー営業が可能になっている。料金は公営より少し高めとのこと。車が走行する道路では、ときおりガタガタと揺すられることがあるが、長距離の移動は8070キロくらいのスピードで走っている。

 日本の事情と比較すべくもないが、ハバナの市街でも車は結構走っているし、歩行者との行き交いも注意は必要な状態だが、信号機は少ない。今後車が増加していけば、歩行者との対立が拡大していくのだろう。排気ガスをマフラーからだしている車が走っている。交差点では匂いがして気になった。車が故障して、道路端で修理したり修理待ちをしたりしている場面を見かけるが、大事に使うということの表れということになる。年代物の車を何枚か撮影させてもらったが、いずれも自慢げに写真を撮らせて、中には礼まで言うそぶりの運転さんもいた。キューバはどうしてこうも積極的で明るいのかと、驚くばかりだった。