2012年3月21日水曜日

疑似自然よりも


 スカイタワーの施設内で水族館ができる。オリックス不動産(株)が、2004年から運営している「新江ノ島水族館」でのノウハウを生かして、展示だけでなく憩いの空間、学習機能を備えた都市型の水族館として開設する。

 海水は使わずに、塩と水道水を使って魚が病気にかからないようにするという。開設されれば水族館は子供たちには喜ばれることだろう。この手の水族館というのは随分ある。横浜ランドマークタワー や六本木ヒルズなど、大型の施設として造られている。しかし、都会の中に「疑似自然」を作り上げて親しむということが今の文化だとしたらちょっと寂しい。

 自然の本当の良さは自然の中にあるのだろう。大田区の湾岸部に小さな公園がいくかあって、海に接する場所では、子供たちや若者が貝を探したり、海風に吹かれながらバーベキューをして楽しんでいる。夏にはハゼ釣りもする。

 東京湾ではかつては干潟が広域に存在していた。埋立後は工場立地で海岸線は企業の敷地が占拠して、海で遊ぶことができなくなった。魚も減り漁業者は減り漁獲量は激減した。


 「(独)水産総合研究センター東北区水産研究所・広島大学生物生産学部」が岩手県宮古湾における稚魚調査の結果を発表した。-611 月の調査で 50 種以上の魚類を確認したというもの。東日本大震災で湾岸域は津波の影響は非常に大きかっただろう。が、海域の自然は回復基調だという。



 自然と向き合って、和合と言ったらよいのか、今の言葉でいえば「共生」と言うか、脅威にはキチンと備えつつ尊重する。そういう付き合い方をすれば、相当大きな恵みを人間社会にもたらしてくれることは疑いない。
   → 宮古湾おける稚魚調査


こちらは電波障害の問題で発信している