2014年5月6日火曜日

磯遊びも「絶滅危惧種」かも

一昨日の獲りたてアサリをその場で味わったが、甘味があってとてもうまかった。甘味の成分を調べてみたが、タンパク質によるもののようだ。100グラム中6グラムもあるとのことだ。アサリは栄養豊富で、正常な細胞の生成や赤血球の生成、末梢神経を正常に機能させる働き、眼精疲労や肩こりの解消にも役立つとされている。

家に戻ってから少し腹の具合が変になってトイレに入った。昼食宴会の時にイソニナも茹でて食べた時、やや生っぽいと感じたのでそのせいかと思い出した。昼からアルコールを飲んで夜までに及んだから、それも原因かもしれなかった。一緒に食べた人は何でもなかったということなので、やっぱりアルコールが原因となるか。イソニナは他の貝に穴をあけて食べたり、魚の死骸を食べたりする「磯のハイエナ」的な存在という評価もある。美味とは言えないまでも食材としては悪くないとされているようだ。美味しさ評価は両面ある。

アサリが自生で増えているというところは、東京湾でも少ないだろう。野島公園の海でも禁漁の時期があったらしい。いまや何でも養殖がまかりとおって、それだけ海の生物の生息環境が壊されてきたことを物語る。アサリも輸入したものを海にまいて養殖して収穫することが当たり前のようだ。
稚貝を容器に入れて、プランクトンや酸素を含んだ海水を送り込んで育てるという方法を特許申請している会社があるのだとか。
砂を使わない密集状態で、容器内に海水を行き渡らすことで、砂の中にいるんだと勘違いしたアサリが、プランクトンをよく摂取するのだそうな。アサリ入りの容器を積み重ねて空間利用し、海水をくみ上げるだけの電気代だけで済んで、ランニングコストが非常に安いという。

船橋では、ホンビノスガイがアサリに代わって、繁殖して収穫されている。これも味が良くて、漁業者にとってもアサリのかわりに流通できるので好評らしい。干潟が無きに等しくなった東京湾で、絶滅危惧種のハマグリになり代わって、アメリカ大西洋側からはるばる来てくれたホンビノスガイは、救世主になった。それはそれとして、よくないことというわけにはいかないが、和食が文化資産という誉め言葉もあるのに、その一方で日本に根付いていたものが失われるとうことに、先行きどうなってしまうのかと複雑な思いがする。