2013年12月14日土曜日

裏でうごめく世界を叩け

 猪瀬知事の「借入金」について追及がされている。わけのわからない金を借りたという説明にもならないことで、隠し通すことはできないだろう。明らかにされて当然なことだ。都議会の自民党や民主党も、格好良く問いただすシーンが報道されている。たまに見る国会の審議では、大概社会保障費などを削るための論点を「鋭く」提起するか、妙ななれあい質問ばかりという印象ばかりが残る。都民から見ての視点で、都議会で取り上げてやっていただくことは結構なことだ。あれだけ先鋭的な質問をすると、逆にどうして自民党は「猪瀬切り」に踏み込んだのだろうかと考えてしまう。

 自民党の中にも、猪瀬知事とそりが合わないでいる議員がいるとか、前回の都知事選挙では候補者擁立が間に合わなかったとか説明されている。東国原氏が、議員辞職して知事選に出るという説もニュースのネタとして使われている。猪瀬当選の後ろ盾であった連中が、都知事の職が為す「利益」に向かって群がっていく様子にも見えてくる。オリンピック招致で「手柄」話もよくあるけれども、子供たちの夢や希望というより、「経済効果、公共事業」のための要望であることは、大概の人が思っていることだろう。

 5000万円をポンと出す方も、問題になるのではないかと思うけど、それをさておくとしても、ポンと出し、スッと受け取り、危ないと見るや返すという、そんなことが政治の世界に蠢いていると思うと、腹も立つし情けなくなる。都民のための政治とは全く無縁の世界だ。オリンピック招致は「復興のため…」?冗談じゃあない。

 
 自民党の元議員や現職議員が、特定秘密保護法の拙速審議に遺憾の意を表し」「今後の慎重な運営をのぞむ」ことを阿部首相にいおうと申し合わせた。激励をする意味での意見ということだから、それなりではあるが、秘密保護法に反対する「大音響」の影響なのだろう。
 朝日や毎日新聞も、これには反対の論陣を張った。我が家は朝日新聞だけれども、長い間購読していてこんな書き方をしたことは記憶にない。「購読を止めた方がいい」というセリフはしばらく保留としよう。都知事の不祥事も、キチンと「都民目線」で書き込んでほしい。でないと、「440万票の不幸」がまた続くので生産的でない。