2016年5月25日水曜日

「核兵器のない世界を造れ」が願いだよ

 オバマ大統領が広島にやってくる。この機に乗じて選挙用のパフォーマンスで効果をだそうというのが正解だろう。核兵器廃絶への取り組みが、核保有大国は除いて他国は持ってはならぬという理のない「核拡散防止条約」から抜けださないことには、進まないことははっきりしている。世界のあちこちで戦争状態が起こされているときだからこそ、なんとかしていかなくてはならないこと。危険極まりない「核」使用についてタガをかけていくことは本来大切なことだ。核セキュリティーに成果があったとされる各サミットは核不拡散という本体に切り込めないまま、抜け出せないでいる。

 伊勢志摩サミットに噛ませて、核兵器をなくす行動からほど遠い、「思う」程度のムード作りでは背中を掻くようでも全くどかしい。せっかくの機会になんらかの成果が形成できるようなコメントができないものだろうか。そのためには被爆者との面談もやってほしい。安倍首相が大統領を歓待するということだが、首相の平和に対する取り組みへの期待は、過去ものなかからは期待薄といったところだろう。核兵器をなくそうという願いにまっとうに判断できていないことは明らかだ。

(上記の「帰れ」ヤジの動画は削除されている。こういうところはしっかりやっている)

 このサミットテロ警備のために、最大事23000人の警察官を投入するというびっくりする報道がある。戦争法で他国への交戦を可能にしてしまった結果は、決して「平和」な国際環境を作っていないことの証明だ。このおり、沖縄の米軍属の殺人、小金井市の女子芸大生の殺人事件などが起き、市民生活への「テロ」も目を覆いたくなるほどだ。熊本の地震による窃盗犯時には地元の人たちが夜中に警戒をしているという。報道を見る限りでも、犯罪を起こさないように手を打てるのではないかと思う。沖縄はもう日常茶飯事のように基地があるがため起きていることだし。これも判で押したように「綱紀粛正」と言って言葉をもてあそぶだけのことでは、もうすまされないことだろう。日本を守る?どこがと誰もが思うだろう。

 小金井の事件では、犠牲となった本人も親も警察にはきちんと連絡を取っている。「重要でない一般の人」には手が足りないと、放り出してしまっている。「何かあったら連絡して」という範囲では事足りない。今日の報道では亡くなった本人からも警察に電話がかかっていたという。テロ対策は「予防」の対応であるはずのだから、市民生活の安全安心のためにも、手を尽くしてそのために動く組織であるべきだ。


 パフォーマンスだけに終わらせないということなら、ぜひ被爆者と会って話を聞いてもらいたいものだ。それは核兵廃絶への大事なステップだと思う。沖縄の知事がオバマ大統領に合わせてくれと首相に申し入れたとのことに、報道で「一自治体の長が言うことでない」とコメントがあった。沖縄の基地問題には政府が安保体制を優先させて、一顧だにしない。日米地位協定で「保証」されているからこそ起こっていることに、首長として黙っているほうがおかしい。辺野古基地問題では、会うことも渋る首相が、今回は官房長官と首を並べて翁長知事と会談したのも、ことの重大さからだったからではないのか。アメリカには腰が抜けたような対応しかできず、アメリカとの裏約束で治外法権を保証するのはもうやめてもらいたい。