2019年2月13日水曜日

渓流魚の解禁でも、自然の懐で釣るのが難しい

 渓流魚釣りを楽しむ人は、そろそろウキウキと落ち着かなくなるころだ。2月から解禁になるのは福井県で、長野の一部が216日~他は3月から4月と、自治体の規則で解禁期間を定めている。釣り情報では、河川に成魚を放流して楽しませる漁協がほとんどになっていて、放流後に魚がとどまっているところに当たった人は大釣りし、まだ気温が低くて魚が動かず、釣果に恵まれないなどと報道されている。

 山の奥に釣り場を知っている人は、それよりもネイチャーな魚を求めて、自分のテリトリーか秘密の場所というべき場所へ馳せ参じる。成魚放流でも、釣りを味わえないことはないが、自然の懐に身を置いてヒレピン(=ヒレがピンとした天然魚)の魚を釣るのは、想像した時から心臓の鼓動が高まる。

 それにしても、どこの河川でも放流した魚を釣るというのが、当たり前のようになっているが、それだけ自然の環境が変わってしまったと言える。ダム建設や堰堤の建設、車で手軽に奥まで入り込める道路敷設、山や森林の荒廃、変動が激しい天気など、魚が自力で繁殖することが非常に困難になっていることが、釣りの楽しみ方の貧困さにつながっていると思う。

 ツイッターでユタ州(コロラド州とネバダ州の間)の湖で、飛行機を使って魚を「放流」という動画が紹介された。「巨大な釣り堀での釣り」を想定したものだろうが、魚はヤマメに似ている。飛行機から放り出された魚は、湖面に叩きつけられることになるが、大丈夫なのだろうか。日本と文化が違うとはいえ、想像の域を超えたやり方で驚いた。




渓流解禁情報