2016年2月13日土曜日

いい写真撮れたかな?能登の旅

 今回の能登の撮影は、大沢町の雪景色を狙ったものだった。天気予報を確認していたところ、大雪が降ったとのニュースがあり、雪が多いと車での移動が難しくなりそうっだと思っていた。ところが現地への問い合わせではでは「雪はほとんどないよ」とのこと。
 
 雪の景色を期待していくのだから、多いのも困るがなくちゃ困ると勝手な話をしながら、金沢駅でレンタカーを借りる。輪島港から遠くない西方にある大沢に最初の宿を頼んであり、そこに向けての峠越えではさすがに雪があり、山間の田圃も覆っていた。そこで雪景色を撮った後、坂道を折り上大沢が近くなるにつれて雪がなくなっていくばかりだった。

 昨年来た折には、西風がこれでもかと荒波を噴き上げていたものだったが、今回は波が立つのを待つのに、時間をしばらく置かねばならないほどおとなしい波だった。それでも岩場に降り立って、何枚か撮りはしたがもう一つ気持ちが盛り上がらなかった。

 そこを切り上げて車を走らせると、通ってきた道の後方に夕陽が見えた。もう少しで海に隠れそうな様子だった。なかなかの被写体ということで、一転賑やかにしゃべりながらの撮影になった。通い詰めている先輩は、ここにきて初めてだという。確かに能登を回って歩くと、この時期は雨、晴れ、雪、強風が目まぐるしく変化する状況に遭遇する。こちらが移動して出会うのだから、変化とは言えないのかもしれないが、場所によって天気が違うわけで、「雪が降る」という我儘な場面が旨い具合いに当たるとは限らない。

 びっくりするような夕陽を、しかも太陽の上部に雲まで配したシャッターチャンスに恵まれたのは、よっぽどの幸運だったわけだ。大沢の旅館に着いたときには雨が降り始めて、もう撮るのは止めにした。早朝はすごい突風の後みぞれが降り始め、朝方の写真は突風が吹く前に出かけたKさんのみが、夜明け前のいい写真を撮った。

 旅館をでるときには、なんとなく撮ろうという声が出ずに、大沢地区を離れた。今回ちょっとばかりの違和感があったのが、間垣がすべてきれいになっていたことだ。朝ドラの「まれ」の撮影によってなんらかの「効用」があった話も聞いたが、地元の文化を残していくことにつながったのだろうか。間垣を修繕してくのが難しくなったといわれている実情が、感じられなくなった印象が残った。