2023年10月6日金曜日

ピント外すジャーニーズ報道

  二回目の記者会見は、時間制限があって記者の質問を閉じ込めた。ああいった場が「業者」によって仕切られるとは、びっくりだった。最初の記者会見は出直しのために十分聞くふうだったし、名称をかえるなど受け止めて動いたようにも見えた。

 時間制限をした点でもはや「逃げ」なのかという印象もぬぐえない。ジャニーズ側の「落ち着いてください」発言で拍手が起きるのも異様な感じだった。記者の中にジャニーズ派が存在しているかのようだった。

「丁寧な説明」は民主主義のイロハのイだと思うけど、政治の分野で行けば、説明とは同じ言葉をならべたてることに置き換えられてしまっている。質問にきちんと正面から応えられてこそ、次なる目標やら高みに到達できるのだろう。

 記者会見で「一問一答」などというバカげた風習をつくりあげている政治の責任や、記者の資質が問われるのではないか。ここにきてなお、同情を煽るかのようなインタビューや、「ジャニーズの看板を取り外すシーン」を映像化してどうするか。問われているのはそうしたマスコミの甘さだったのではないかとなぜ思えないのだろう。

 さっさと看板を外すのが、出直しの姿だとして見せても対応の中身があいまいでは、「逃げ」と言われても仕方がない。企業の不祥事があって、記者会見をしたときに役員が頭を下げる儀式は最近よく見るけれども、ノウハウをとりしきる業者がいて事業活動として成り立っている。

 マニュアルだのノウハウだのということで不祥事が糊塗されていくのは、かぎりなくバカバカしく思う。ここまでされると、その業者は誰が見つけたのか、誰が探したのか。誰が教えたのかを追求したくなる。それとも常識で知られていることなのか。