2012年4月4日水曜日

外交努力というのは日本にない?


 北朝鮮が発射する「飛翔体」落下に備えて迎撃態勢をとると、田中防衛省が準備命令を出した。日本が外交上どんな動きをしているのか、すればマスコミにもでてくるだろうけれども、いっこうに見えない。

 韓国サミットで「一緒に自制の呼びかけ」をしているだけで、日本としては経済制裁の延長をする以外は何の手も打たない。

 その一方で、地対空誘導弾PAC3配備、SM3搭載型イージス艦出動で「ミサイル防衛網」の配備をする。国連決議でも「事態の平和的、外交的かく政治的解決の約束」をすると、緊張を高める軍事的対応を否定しているのに。

 ロケット破片の落下位置を特定するのは非常に難しいと言われている。PAC3の射程は20キロ程度だそうで、まず難しそう。首都圏にこれ見よがしに配備して、まさに過剰反応。

 SM3のほうは、大気圏を音速の10倍から20倍で飛ぶロケットを迎撃するもので、弾丸を弾丸で撃ち落とすよりも難しいということ。こんな怪しい「ミサイル防衛網」で守ることにはならない。

 今回準備命令は大臣が出したが、自衛隊法では現場の事前判断で「撃てる」ことになっている。軍事行動が自衛隊の指揮官の判断で可能であることは、とても危険なこと。国同士の戦争になっていくことへの歯止めがない。

 電気事業連合会が、原発がミサイル攻撃された場合は大丈夫か?の質問に答えて「あらゆる外交的努力、政治的努力が傾注させることが重要」と応えている。電気事業連合会は原発問題でいろいろあるけれども、これはいただいておきましょう。