2020年5月14日木曜日

伏し目がちに行ったイワナつり

 「県を跨いでの移動」は自粛してと、しきりに声がかかっているので、出かけることが罪っぽいことになった。もし、感染者に関わったらその指弾の矢はものすごいだろうなと思いつつ、人に接するのはサービスエリアのトイレと、コンビニだけなのだからという言い訳をして、出かけることにした。家族の目もやや冷ややかではあったものの、どうせ止めやしないというあきらめをも味方につけての夜行出発となった。

 早朝、峠を下って昨年の駐車位置よりは、川に接近した位置までたどり着き、釣り支度を整えて歩き始める。が、ここ何年も本格的に体験していない山道を、釣り場まで歩くのは艱難辛苦のことだった。現地になんとか着いたのは同行した友人のおかげだった。イワナはそう大きないが20センチほどのものを7尾ポンポンと釣って、上流へと向かうことになったが、歩行が定まらなくてすぐに転んでしまう。もうそこであきらめの気分で、先に行った友人を待つことにしてカメラを取り出した。

 帰りの道も言わずもがなで足は上がらないし、斜面の細道は恐怖で進めないしで、予定の時間をとうに超過してしまった。キャンプの支度と夕食の準備も、友人の世話でなんとかできあがり、焚火を囲みながらビールを飲むことができた。イワナの刺身と照り焼きは絶品だった。