2012年2月14日火曜日

公務員はだれのために働くか

 岡田副総理が、あと一年で2割は解雇しないと数は合わないと記者会見で表明した。


 高級公務員は別として、平(ヒラ)公務員の処遇は決していいものでない。定数削減が毎年行われてるが、これは組織の全般にわたってやる。


 時の「要請」によって一部は増員になる部分もあるが、全般的には減数値目標を完結する結果をだすように設定する。だいたい毎年業務量が絶対に減っていくなどということはありえないのに。


 それによって業務内容は濃くなっていくが、なんとか軽減をはかって業務を圧縮したり省略したりすることになる。公務員とて今は「民間の経営手法」で運営されているから、目標についての自己申告もあり、果たした業務の結果に対する業績まで自分でやることになっている。


 だから、躁鬱症になってしまう人も非常に多い。はては、若い人の自殺も増えている。人が少ないからやることが多くて、ポカがおきる。出張に行って届けるべき文書を、紛失してしまうという事件がひっきりなしに起こる。そのときの対応が、私流に言えば「狂って」いる。


 紛失を上司に届けると、上司が上部に報告する。しないと後でまた物議をかもす。上司は職員全部を動員して捜索にあたらせる。


 だが、紛失を起こしてしまった者に対して職場全体に知らせて「懲罰」するということが、解決のみちであることになるのだろうか。同一の事件は何回もおこるから、解決にはなってはいない。


 公務員は少ない方がいいという一般論はこういう実態も生んでいる。そこに住民のためという行政の視点はどんどんぼやけてくる。