2020年9月3日木曜日

映画「はりぼて」を観た

 2016年、富山市議会の自民党など「保守会派」10数人が政務調査費を長期にわたって不正に受け取っていたことが明るみに出された。弁解や打消しで逃げようとしたが、地元のチューリップテレビの担当者の追及でついに辞職に追い込まれた。ちいさな「チューリップテレビ」の記者が追及をつづけ、女性問題、架空請求、カラ出張の存在を明るみにしていく。関係市議はいたたまれず次々と辞職していった。ところが2020年になってまだ居座り続ける輩がいる。そして追求した担当者が社を去ることになる…。

 自民党員の割合が日本一のところだそうで、腐った体質が気付かぬままに暗闇の中で動いている。正面から追求したテレビ会社の社員が、疎んじられ排除される構図は、中央政治でも全く同様に起きている。「権力者」によって良心とか正義とか男女平等とか人権ということが、軽んじられている様がドキュメントで描かれるところも、現政権下で起きている「事件」と、ウリ二つの事柄に見える。「長いことの評価」がどこから眺めての見地なのか、改めて考えさせられた。

・映画「はりぼて」
・渋谷 ユーロスペース 9月10日まで
・https://natalie.mu/eiga/film/185169