PM2.5対策を日中韓で、協力してやると環境相会合で決めた。大気汚染を含めて自治体、企業研究者などがさまざまなレベルで協力することを確認した。中国、韓国との友好関係を発展させることにつながることで、きな臭い対立関係を改善できていけばいいと思う。やたら軍事的緊張ばかりを煽ることでない交流をすることは意義があることだと思う。
ところで、環境省が昨年12月につくった「PM2.5に関する総合的な取組(政策パッケージ)」では
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「我が国では、大気汚染防止法や自動車NOx・PM法による規制等により大気環境の保全に努めてきており、二酸化硫黄(SO2)、二酸化窒素(NO2)などの濃度は大きく改善してきています。
一方で、PM2.5については、環境基準の達成率が低く、原因物質とその発生源が多岐に渡り、生成機構も複雑で未だ十分に解明されていないことから、大気環境行政における残された大きな課題となっています。」
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と書き込んで、下線部分で日本国内でもPM2.5について克服されていないことが表明されている。
2007年8月8日の東京大気汚染公害訴訟で、最終的に(1)自動車メーカーが被害者に不十分ながら解決金を支払う、(2)国・首都高・東京都と自動車メーカーの負担によって、東京都が都内在住の気管支ぜん息患者の治療費の自己負担分を全額補助する制度を創設すること、(3)幹線道路を中心として公害回避に向けての各種の対策をとること、(4)PM2.5の環境基準を検討すること、などを内容とする和解が成立した。
和解から7年たってもPM2.5に対しては「解明」されないという環境省の公式表明だから、このことに関して胸を張れるというところまではいかない現状がある。中国のPM2.5の問題ばかりが日本のメディアに取り上げられるが、実は日本でも心もとない状態であることを斟酌する必要はないのだろうか。
高裁の和解調書
二国間連携の強化