2013年3月11日月曜日

五輪招致のノウハウを被災地復興に活かしたらどう


 東日本大震災から2年もたったのに、復興が遅々として進んでいない状況がテレビでも新聞でも取り上げられている。住民グループが困難な生活の中で、地域の復興計画を検討しているにもかかわらず、進展しない時間の経過でやむなく、県外へ移転する人もでて、計画がとん挫しそうな状況まで出てきていると報道していた。

 どうしてこんな馬鹿げたことが起きるのだろう。被災してガレキが片づけられただけの更地を眺めるだけでは、生きていられない。政府は莫大な財政資金を投入して、株価や大企業の懐具合ばかり気に配慮をしている。その結果が被災地の復興になっていくとでもいうのだろうか。もう待っていられない人が、他県へ出て行かざるを得なくなっている。復興する気概もあるのにそれにこたえていないシステムはおかしい。行政が手を尽くすべきだと、NHKのアナウンサーでさえ言っている。

 昨日の原発ゼロ集会のデモ、解散地は自民党本部の前だった。ビルから下がっているのは、五輪招致の垂れ幕。スローガンが違うんじゃないか。今日の記者会見で安倍首相は「一人一人が復興のために協力して…」などと言った。冗談じゃない。復興に手をつくしもしないで、国民全体の責任にする気かとまた、腹が立った。日比谷公園にも、五輪招致の仰々しい横断幕が張られていた。五輪招致の開催計画は、魅力的に仕上げて、IOCのメンバーの気を引こうとしたものだから、それなりの知恵が結集されたものと思うが、そういうノウハウと手間暇を復興にむけたらどんなものだろう。