2013年11月25日月曜日

特定秘密保護法案の目くらまし

 特定秘密保護法案の怖さが明確になって、反対の声が広がるに及んで、修正協議も揺らめいたりして、当初の採決強行が伸びてきた。22日にはキャロライン・ケネディが、愛嬌をふりまきながら来日した。このあたりが強行採決をねらっている時期とあっているというのは、確証はないけれども何か画策がありそうだと、そう思う人は多いだろう。キャロライン・ケネディに対してのNHKニュースのコメントは「日米の緊密な関係・父親の親日の思いを果たす・友好に務める・ツイッターでの発信開始・横田基地訪問米兵激励・防衛大臣と会談・普天間基地問題解決・手腕に期待」などなど。日米安保体制の強化、基地体制の維持のための大使となったことは誰でもわかる。ニコニコ愛嬌を振りまいて、父の親日の思いを果たすためにだけ来るわけでは決してない。ウケ狙いだといえばご本人には失礼になるが、そこいらへんの切り口を明確にしておかないと、基地問題やオスプレイの演習強行の緩衝にされかねない。

土曜日、見るともなくBS日テレで「ボビー」という映画をやっていた。見るともなくつけっぱなしにしていたら、ケネディの暗殺事件をもじったテーマになったものだった。時節柄番組に組み込んだものだろうが、そこまでやるかという思いがしないでもない。


 そのうえ「5000万円を借りて返した」ニュースが飛び出した。でどころは検察のリークとされる。こちらはしどろもどろの記者説明で、マスコミが追求しやすい事件になった。これもまた、特定秘密法案を後景にやることを手伝う。世論の耳目を引き付けるに十分なことだから、暗黒社会を招く特定秘密保護法を、反対の声に抗して成立させようとするとき、やりそうなことだ。
 安倍首相の好みの人間をNHK人事に充てることは、国会にかけられることだから表に出るが、民放への関与はなかなか出てこない。首相官邸での宴会にマスコミ関係者を「招待」するのもそんな熱意のあらわれだろう。どの問題も捨てては置けないこと、大事なことだから目くらましに乗らないようにしなくてはと思う。