2013年9月4日水曜日

異常気象と認めて

 気象庁が、異常気象検討会を開いて、会長が記者会見で「異常気象だったと言わざるを得ない」と述べた。記録上で残すことに後々いろいろ支障が出ないようにという判断があるのだろうか、起きてからの判断という手法が目立つ。梅雨入り、明けの判断も、後の気象の変化を斟酌して発表することがある。

 気象の変化は定型的には収まらない微妙さもあるだろうし、長い時間のスパンによって変化をしていくことは当然あるだろう。一般的にはわかるが、シロウト的には異常気象の状態はこのところどんどん進化していると思えるし、なんでオズオズと発表することになるのか不思議に思う。

 イギリスでは2008年に、エネルギー・気候変動省が設置されて、税も含めた対策が採られているという。日本はアメリカとともに、温室効果ガス削減、CO2削減には積極的ではない。京都議定書にも後ろ向きだ。「産業界」に対する配慮がある。
 気象庁の予報を頼りにしているのは、洗濯物を干す主婦から学校に通う子供、勤め人はもちろん、仕入れ、製造に関わる商店もある。およそすべたてだ。「異常気象」という定式化、規定から発生する様々なことはあるにしても、みんなの暮らしの方から考えてもらわないと、安全にかかわる。すくなくとも「特別警報」の運用を始めるくらいの異常が発生しているのだから、素直に対策を進めるべきことではないかと思う。

 奇しくも「異常気象」を認定、発表した当日2日に突風が発生した。翌日「竜巻」との発表だった。これも後日になるということになっている。竜巻が起きそうだからという予報を、するようにならなければ事足りない。その竜巻はすさまじいものだった。「特別警報」は一歩前進なのかもしれないが、それさえ「行く先を決めて勝手に逃げろ」というものだから、防災対策のほんの一つにしかなっていない。