噂どおり急な寒さがやっていた。寒いと言って文句をぶつけるところがない。相手は自然だから農耕民族の一員としては、とりあえず受け入れるしか手はない。文句をぶっつけられたら自然の方が困るだろうし、そりゃあなたがたの責任だよと言われるのが関の山。農耕民族のDNAをもつものとしては、先輩たちがどれだけ苦労をしてきたことか。慮れば、厳しい自然を相手に「食」を手に入れるために言われぬ苦労をしてきた先人たちの辛苦が浮かぶ。
今に経ってもおなじように、現世を生きる酷暑極寒の試練を背負うのは、いままで人間界は何をやってきたのかを振り返らざるを得ない。だから自然を大事にしろよということなのに、「温暖化なんかないの」という言説を振りまくアメリカの石油企業。その代弁をする大統領。気候変動の影響は世界の食糧生産事情にかかわり、富の偏重が戦争の動機になっている。
日本近海の漁業は、全てと言っていい程の栽培漁業となって、それはやむを得ないことかもしれないが、実はそれほど自然界の再生能力を劣化させてしまったことに、感性を高めるべきことではないかと思う。
今年は訃報がとても多くて、有名人だけでな身近な知った方が音を立てるように亡くなっている。己の高齢化によるものとはいえ、「生き抜くこと」の様々な大変さの裏返しなのではないかと思ったりする。