2012年12月15日土曜日

横十間川、スカイツリーが見えるところで釣るハゼ


 はた目からは盆暗(やぼ)に見えるオカッパリでも、今話題のスカイツリーの足元を流れる川でハゼ釣りやるというと、話題にのっているようでおもしろいことだ。

 江戸時代には、この周辺の水路でもハゼ釣りが盛んだったことだろう。金と暇があるもの(旗本、大店の親父)が芸者と一緒に、盛んにやっていたハゼ釣り。その頃はゴカイもいただろうがキヂも、どこにも沢山いただろう。

 現在でも、ビルばかりせり出している臨海部のコンクリート海際、ちょっとした泥っぽいところでも、ゴカイがいる。エサがいるから、ハゼも繁殖して増えているわけだ。そこで釣り愛好者も楽しむことができる。まさに歴史の脈打たれた伝統文化という、昨日や今日の「成り上がり文化」とは違う格調のあるものだ。(言い過ぎ?)

 スカイツリーには、もう300万人を超える人が訪れたという。すごい人気だ。でもその足元でハゼ釣りをしていると知っている人は少ないだろう。スカイツリーのおかげで活性化して、「東武さん」の懐が裕福になったが、その割に地元では下から眺めてため息をついている人も多いということだ。


 下町の賑わいはスカイツリーでなくてはダメだったのか。経済効果が上がって、下町に金が落ちたのか。なにかが始まるときには「何のために、誰のために、どうして」くらいは、考えておくべきなのかなと思う。

左手奥にスカイツリーが見えた