2017年1月1日日曜日

息子の新年奉納能を見に、鳩の森神社へ行く

 鳩の森神社の舞台で毎年やっている、新年奉納能に行ってみようという気になった。大体、世の中見渡してもちっともそんなにめでたくはないし、特にハチャメチャの喧騒テレビには付き合いたくない。このときばかりの余裕もあることだから、ましな番組をすればいいものをとずっと思っている。初詣にもこれまでまずいったことはなかった。無神論者というほどはっきりとした信念があるわけではないが、昨年義父母か亡くなってしまって、家族の絆の重みが増したせいだろうか、ふとそんな気になった。

 前々から息子の能の写真を撮りたいという願望があったから、この際新年の世間の動きを味わってみようということにした。11時半近くに家を出た。駅で運悪く目の前で電車が出発してしまって、開始時間に間に合うかと算段していたが、次の電車でもうまい具合に千駄ヶ谷にある鳩の森神社に、12時から始まるほんの2.3分前に着いた。

 神社は大きくないがすでに神社へ初詣の参拝客が長い列を作っている。能を見ている人はそう多くはないが、参拝客が並んでいる場所から見ることができるので、詣でるまで間にスマホをもちながら鑑賞している人もいる。総じて結構な観客数という感じだった。

 能が始まってシテ役が入れ替わって演じ、最後に息子の番になった。写真は息子の舞のときには先頭で、カブリツキで撮らせてもらった。遅れてはならないと会場まで急いだおかげで、温まった体のまま全体で30分ほどの間、寒さを感じないで過ごすことができた。帰りに新宿西口の様子を少しだけ撮った。新年の「騒ぎ」の後なのだろうか、きらきら光る装飾を肩にかけた外人と、通路で寝入っている路上生活者の人たちの様子が印象に残った。