2013年8月25日日曜日

朝から蚊退治

 朝起きると、蚊が一匹窓際で飛んでいた。最近の蚊は小さいものが多くなっているみたいだ。網戸の隙間から合入り込むようなものだからだろうか。蚊はムシとしては飛ぶのが遅い方だ、特に朝方は気温が低いから、緩慢な飛び方をしている。それが、最近は自分の目が追い付かなくなってきて、叩き潰すのが難しくなった。

 少しアレルギーの気があるので、刺されるとたまらなく痒くて、蚊に対しての憎悪を掻き立てる。網戸が専守防衛の有効な手段ではあるが、玄関や台所の扉の開閉時に見事に侵入してくる。自分は都会育ちなのに、家の他の連中は新潟の山奥から出てきたせいか、これに物怖じする気配がない。家の一兵卒として網戸の有効使用を再三叫ぶことになる。

 しかるに、息子の出勤時には玄関ドアを開け放って、無事の戦いを祈るという所作をする。もっとも、家にいるものの無事など祈る必要はないが…。(いやその前にそのつもりもないと思う方が普通か)娘の方はアレルギー体質を引き継いでくれたせようで、刺された後はもうちょっとひどくなる。強力な援軍なのに今は家にいないから、孤軍奮闘の立場に置かれている。

 蚊はいない方がいいと思うが、いることでとれているバランスもあるかもしれない。腸内細菌のように。もともと大きな屋敷のあとに建売住宅を建てたものだから、35年前はもっと蚊も多かった。年が立つにつれて野生風情がなくなってきた。カエルがよく玄関に来ていたものだったが、今はもう来ない。少ない雑木の枝を討ってしまうせいか、春のウグイスもめっきり少なくなった。秋のムシが鳴くのもお付き合い程度で煩いというほどではない。蚊はいない方がいいが、だんだん人の生活が自然から隔離されてしまうと、肉体や精神にも影響がおおきいのだろうと反面では思う。