2013年1月6日日曜日

雪かきのあとは春がくる

 朝方の陽射しが、林の中の方をごく薄い黄色に染めているように見えた。朝やけの現象かとおもったが、東の方の空はそんな感じでもない。朝食のときには、昨夜またひとわたり積もった雪をかき出しに、除雪車がやってきた。きょうの人は先日の人とは違うようだ。車も赤の色がイカピカに光っている新しいものだ。見ただけでなにか頼りがいを感じる。除雪車登場より、わずかに早く出てしまったお隣さんの車は、雪かき前の道を揺れながら、慎重に走って行った。
 
 ここは、国道から200メートルほどの位置にあるが、林を切り開いて宅地造成したところだから、山間の雰囲気が強く残っている。車で「下界」に降りていくとき、随分と積もったと思いながら、徐行していくと、国道に突き当たる。不思議なことに国道からは、別世界が開ける。雪があれっと思うほどなくなる。秋田から青森方面に抜ける道になっているせいか、交通量が多いので炭酸ガスの熱のおかげなのだろうか。それより下は牧場が広がる地域で、風が渡りやすくて雪が飛ばされてしまうという事情もあるようだ。

 森や林が雪を受け止めて、夏の少し前まで太陽の熱をもらいながら、徐々に溶けだす。細く流れ出した水が、近くの田の脇のホソに入っていくころに、慌てたカエルが冬眠から覚めて飛び出す。時によっては4月ころに、最後の雪が降って、飛び出してしまったカエルの立場をなくしてしまう。

 無事に田植えが済むころになると、オタマジャクシが場所を問わず、ゴシャゴシャと蠢くのが見える。今日あたりの陽射しは、力強さを感じさせる。春はじきにやってくるだろう。