2021年4月14日水曜日

桜の時期が過ぎていくと変わって緑色の春の息吹が広がってきた

 桜はほとんどの人を引き付ける魅力がある。ついつい足の痛みを「乗り越えて」近所の名所に見参する。一刻の謳歌を過ぎて、またその有様が思いを増幅する。散ればこそ…などとめでたさを詠う業平の短歌は、「ウキヨになにか久かるべき」とした下の句の「ウキヨ」の部分を、NET情報では「うきよ、浮き世、憂き世」と表示されている。いわれを知らない勝手な解釈だけど「憂き世」がいいのだろうと思う。歴史上で「憂き世」を解析する文化はずっとあったと思うから。写真の2枚は「ウコン桜」で、学校の敷地内に植えられている。「子供たちの憂き世」を慮ったということはないだろうけど。(35人学級早くやって!) 

 ところでこのウコンザクラは「右近桜、鬱金桜」などと表されている。中にはウコンザクラを「栄養ドリンクなどで名前が知られているウコン。この根っこの色が黄色いのに似ていることからから鬱金桜〈ウコンザクラ〉と呼ばれています。花言葉は〈優れた美人〉。鬱金桜の別名が〈美人桜〉なので、別名がそのまま花言葉になっていますが、贈り物にぴったりな桜」などと商品化に貢献させられている気の毒な身の上。

 「鬱鬱」は広辞苑では「①心がふさいで楽しくないさま。気分の晴れ晴れしないさま。②草木の繁っているさま。③気分の盛んにのぼるさま。」と多様な意味合いで、使い方自由かな?ならば、「鬱金桜」命名の由来を勝手に創作してみたい。コロナ禍での今どきの鬱に重なっているようであり、かつ新学年、新採さんの4月初めのストレス時期にもあたりそう。桜が華やかに通り過ぎる後の寂しい時期を「鬱」に例えたというのはどうだろうか。