2013年5月29日水曜日

旅先のふれあいが、面白さを膨らませた。

 能登は3回目の撮影旅になった。年金使用による日本経済への貢献ができた。3泊して6万円の日程。20095月の初回の感激とまた違った味わいを楽しんだ。列車を乗り継いで、高岡からレンタカーを利用して4人が交互に運転して巡る。何回も来て撮影場所を何カ所も心得ている先輩が、いつものようによさそうな場所にアタリをつけておいて、それに「ここがいいから停まれ」というポイントを加えることでシャッターチャンスが多くなっていく。

 今回は能登半島の突端にある狼煙漁港の泊りが記憶に残るものになった。写真には人が写り込むかどうかで、まったく違った風合いになる。ところが現代は、「撮影されること」に難しさが伴う。肖像権もあるし、個人の秘密もある。写真は「発表」の場が想定されるので、撮られる人の了解をとることがエチケットになる。

 了解をとるのには「撮らせてください」と断るのが一番いいやり方だが、面識のない人には断られることも多い。コミュニケーションをぶっつけ本番でやりながら撮らせてもらうのが、また気苦労がいる。(遊びのくせに気苦労だとは変かな)4人がいるから、誰かが声をかけて話をしている隙に撮ったりする。どこから来たかわからない輩が、カメラを持っているのだから、「撮られるな」ということは多分わかるだろうと、そういうときに都合よく解釈する。

 通い詰めている先輩は、輪島の朝市を撮り続けていて、今回も被写体に応じてくれたおばちゃん達に、写真を届けた。そういう取り組みには感心する。それも結構いい写真を持っていくから喜ぶ。なかなか持っていく人も少ないらしく、よくぞ持ってきてくれたと、商売道具を寄贈してくれる人もいる。そこまでやるスタイルには脱帽だ。

 最初の宿泊地だった狼煙(ノロシ)漁港では、朝仕掛けた網を夜引き上げて、夜9時ころから港で網に着いた魚を取る作業がある。旅館の女将さんにあらかじめ相談したら、撮っても大丈夫でしょうという返事だったので、これはチャンスとすぐ前の港にはせ参じた。

 初めからカメラを向けるのは失礼だからと思って、港に着岸したお父さんの船から網を引き揚げて、魚を夫婦で手際よくはずす作業を見させてもらいながら、話をした。小鯛、カサゴ、メバルなどが次々あげられる。とはいっても、水揚げは今回少ないとのことで、魚の値も下がっていて気がはいらないと話していた。



5寸釘を口に加えて、網から外すのに使う





大きな石鯛が入って