2014年2月19日水曜日

カッカッカーのカッカッカーの顛末

 山形県上山市の「かせ鳥」が「奇習」と呼ばれているが、奇習の意味は素直に珍しいという解釈でいいが、「奇妙な」風習という理解で行くとどんなものだろうか。明治の「廃藩置県」のために、藩の「悪しき風習」がいわば弾圧された歴史を持つなら、「奇」と表する意味合いもなんとなくわかるような気がする。まあ、考えすぎかもしれない。

 上山城を起点に城下の温泉街を回って歩き、「カッカッカーのカッカッカー」とのみ声をあげる仕草はなんとも「奇妙」には違いない。当日は氷点下だから、水をかけられると湯気が立つほどだ。情け容赦なく、「火勢と稼ぎ」としての「かせ鳥」に水をあびせかける。この水をかけられるほうの30数名は、各地からの有志とのことだ。秋田の西馬音内盆踊りもそうだったが、伝統行事も助っ人があって成り立っている。能登の「間垣の里」の間垣保全にも金沢大学の学生グループが手助けしている。日本の文化、伝統がこんなふうに支え合って成り立っているのがわかったのは、写真ヤの旅のおかげだ。